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五輪「お祭り」要素抑える 300億円削減、装飾など

2020/10/7 22:14
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IOC理事会を終え記者会見する大会組織委員会の森喜朗会長(右)と武藤敏郎事務総長(7日、東京都中央区)

IOC理事会を終え記者会見する大会組織委員会の森喜朗会長(右)と武藤敏郎事務総長(7日、東京都中央区)

東京五輪・パラリンピックについて大会組織委員会は7日、簡素化によるコスト削減額を明らかにした。延期により経費が膨れ上がる見通しのなか、装飾を減らすなどして華やかさをそぎ落とした。肥大化した大会のあり方に一石を投じた形だが削減効果は限定的。組織委は引き続き上積みを図る。

東京大会は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた延期に伴い、多額の追加費用が生じる。組織委はコスト削減に向けて52項目にわたる簡素化案を金額ベースで精査、削減効果が300億円になると説明した。

組織委は肥大化の要因の一つである五輪のお祭り的要素を減らした。1億円を費やす予定だった開幕前の国際オリンピック委員会(IOC)総会の豪華な開会イベントも取りやめる。大会関係者は「飲食を楽しむパーティーは五輪とは関係ない」と話す。

このほかに大会時の仮設席や照明など設備関連で150億円、組織委の職員の採用計画を見直すことで30億円、選手村からの輸送バスの運行頻度の変更で9億円をそれぞれ削減できると見積もった。

もっとも、五輪の延期を巡っては3千億円に上る追加負担が生じるとも指摘されている。担当者は「相当努力をして切り詰めたが、引き続き1円でも減らせるように取り組んでいく」と強調した。

組織委は延期による追加負担と今回の削減効果を反映させた予算を編成し、年末に公表する予定。スポンサーの協賛金やチケット収入の大幅な増額は難しく、組織委は今後、開催都市の東京都や政府と費用分担を巡って協議し、予算の公表前後で費用分担について明らかにしたいという。

■開会式など聖域残る

 東京五輪・パラリンピック大会組織委員会はコロナ禍以前から、国際オリンピック委員会(IOC)と大会の簡素化について協議を進めていた。かねてサービス見直しや会場装飾の削減などを提案したが、IOCが認めなかった経緯があった。
 組織委関係者の一人は「コロナがあったことで一歩踏み込めた」と話し、現実味を帯びる開催見送りに対する危機感が合意形成を後押しした形だ。
2021年夏の開催に向けて一つの山を越えたと言えるものの、最終的に経費削減の対象から外れた「聖域」もある。関係者によると、組織委は入場行進の取りやめといった開会式など式典のコンパクト化を提案したが、IOCはテレビの放映時間が短くなり放映権者の反発を招くとして拒否した。
 聖火リレーの日数短縮もスポンサーなどへの配慮から見送られた。別の大会関係者は「IOCのみならず、各競技団体や放映権者などが関係し、調整は簡単ではなかった」と明かす。
 既に24年パリ大会は、新設予定だったバレーボールの競技会場を既存の施設に変更するといった計画を進めている。東京大会が示した簡素化の流れが次回以降も引き継がれ、肥大化したスポーツの祭典を見直す契機と位置づけられるかどうかも注目される。

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