米テックポイント、中国ドラレコ4機種に自社製半導体

半導体設計の米テックポイント(小里文宏社長、カリフォルニア州)は7日、同社の半導体が中国の車載機器メーカーに採用されたと発表した。独自の映像伝送規格を使い、安価で高画質の映像を通信できるという。今後、採用機種を増やすなどして、中国で急速に成長するドライブレコーダー市場でシェアを拡大したい考えだ。
テックポイントの映像受信用半導体「TP2850」は、カメラからの高画質の映像を電子ミラーなどのディスプレーに表示できる。映像伝送規格「HD-TVI」により、配線が容易な同軸ケーブルを使ってシステムを安価に構築できる利点がある。
このほど、中国の中堅車載機器メーカーであるDDPAI(深圳)テクノロジー社にこうした性能を評価され、採用が決まった。車両前後の映像を映す2カメラ型や、電子ミラー一体型など4機種に搭載する。
DDPAIは年間で50万~80万台のドライブレコーダーを販売しており、中国市場で1割弱のシェアを持つとされる。同社での採用を足掛かりに、年率10%以上の成長が期待される中国市場で存在感を強めたい考えだ。
テックポイントはアナログ回路の設計技術に強みを持ち、監視カメラや車載カメラ向けの半導体を販売する。車載カメラ向けではJVCケンウッドやアルプスアルパインなどグローバルで採用実績があるという。(佐藤雅哉)
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