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FRB議長、財政出動を再要求 「長期停滞なら悲劇」

(更新)

【ワシントン=河浪武史】米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は6日の講演で「金融政策と財政政策がそろって機能し続ければ、経済の回復はさらに強く早くなる」と述べ、米議会に追加の財政出動を改めて求めた。新型コロナウイルス禍によって長期失業や企業倒産が増加すれば「長期停滞によって悲劇を招く」と強く懸念した。

パウエル議長は全米企業エコノミスト協会(NABE)の年次総会で講演した。新型コロナによる景気悪化で2200万人分の就労機会が失われ「半分が回復したものの(完全回復への)道のりはなお遠い」と述べた。9月の失業率は7.9%とピーク時の4月(14.7%)から持ち直したが「労働参加率の低下などを加味すれば、実質的には(失業率は)11%前後だ」とも分析した。

米政権・連邦議会による3兆ドルの経済対策によって「経済は想定よりも早く改善に向かっている」とも主張した。ただ、所得階層別でみれば下位4分の1は「2月比でみて雇用者数が21%も下回ったままだ」と述べ、低所得層の打撃の大きさを指摘。雇用回復の時期については「23年末と予測している」と述べた。

パウエル氏はコロナ危機からの回復が遅れれば「典型的な景気後退に陥り、長期停滞によって悲劇を招く」と、かつてない表現で強い懸念を表明した。「政策支援が過小であれば、いずれ家計の資金繰りが悪化して、企業も倒産が増加するだろう」と述べ、金融緩和と財政支援の持続が必要だと訴えた。

米連邦議会は11月の選挙を前に与野党対立が深まり、当初は7月末を目指していた追加の経済対策の発動が遅れている。中小企業の雇用維持策などが相次いで失効しており「財政の崖」が米景気の懸念材料となっている。政策金利は既にゼロ近辺まで下がって緩和余地を欠いており、景気の押し上げは追加の財政出動の有無にかかっている。

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