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8日にノーベル文学賞発表 日本人作家受賞の可能性は

スウェーデン・アカデミーは8日午後8時ごろ、ノーベル文学賞を発表する。日本人作家では、これまで国際的な文学賞を数多く受賞してきた村上春樹氏(71)が選ばれるかが注目だ。日本人が文学賞を受賞すれば、1968年の川端康成氏、94年の大江健三郎氏に次ぎ3人目となる。

村上春樹氏

村上春樹氏は米現代文学の影響を受けた寓話(ぐうわ)的な物語を軽快な文体でつづり、世界の読者を魅了してきた。国際交流基金によると、作品は50以上の国・地域で翻訳出版されている。2006年にフランツ・カフカ賞、09年にエルサレム賞を受賞し、国際的な評価も高い。特に90年代以降は、「ねじまき鳥クロニクル」「1Q84」「騎士団長殺し」など、社会の不条理や現代史に材を取った大作を書き継いでいた。

また近年欧米では、日本人の女性作家への関心が高まっている。ドイツ在住の多和田葉子氏(60)は18年に「献灯使」で全米図書賞の翻訳文学部門を受賞。ドイツ語でも創作し、異なる言語の間を往還しながら新たな表現世界を生み出してきた。19年には同賞の最終候補に小川洋子氏(58)の「密(ひそ)やかな結晶」が入り、同作品は今年、英国のブッカー国際賞の最終候補にもなった。いずれも現代社会に潜む不穏な空気や心理を鋭敏に捉えており、同時代の世界の読者に広く開かれた作品といえる。

多和田葉子氏

スウェーデン・アカデミーは18年、アカデミー関係者の不祥事で賞の発表を見合わせ、19年に2年分を同時に発表した。選考体制を一新し、新しい選考基準として「欧州中心主義からの脱却」を挙げたが、受賞者はポーランドのオルガ・トカルチュク氏、オーストリアのペーター・ハントケ氏と、いずれも欧州の作家だった。メディアからは「アカデミーは何も学んでいない」との批判的な声も上がった。もうひとつの基準として挙げていた「女性作家への注目」とともに、今年の選考結果にはどれほど反映されるのか、関心が集まる。

英国ブックメーカー(賭け屋)が公表している受賞者予想では、7日夕方の時点で村上氏がカナダの女性作家マーガレット・アトウッド氏と同率の3位につけている。1位はカリブ海のフランス海外県グアドループ出身の女性作家マリーズ・コンデ氏。2位にはロシアの女性作家、リュドミラ・ウリツカヤ氏の名前が挙がっている。

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