人工たんぱく質のスパイバー、米国で量産へ
人工たんぱく質の繊維を開発するスパイバー(山形県鶴岡市)は6日、米穀物メジャーのアーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ADM)と米国での量産へ協業すると発表した。バイオ技術やたんぱく質の原料調達で協力する。同社に製造委託し、2022年以降に米国でたんぱく質素材を年産数千トン生産する計画だ。ADMから59億円の出資を受けた。

スパイバーは遺伝子を微生物に組み込み、発酵させてつくるたんぱく質素材「ブリュード・プロテイン」を開発する。化学繊維のように石油を使わないため代替素材として注目される。タイで年産数百トンの量産工場を21年に稼働する計画で、建設を進めている。米国で量産体制が作れれば素材の生産量が大幅に増える見込み。
同社はこれまでスポーツ用品のゴールドウインと組み、ブリュード・プロテインを使ったジャケットなどを発売している。米国で量産する素材はアパレルや自動車部品などの分野で活用をめざす。
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