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菅首相、対面外交デビュー ポンペオ米国務長官らと会談

(更新)

菅義偉首相は6日、首相官邸で来日中のポンペオ米国務長官と15分間会談した。その後、ポンペオ氏に加え、オーストラリアやインドの外相ともそろって会った。安倍政権の外交方針を継承し「自由で開かれたインド太平洋」構想の推進は基本方針だと強調した。

就任後、海外の閣僚級と対面で会うのは初めてで、首相としての本格的な外交活動が始まった。今月中旬には初の訪問先としてベトナムとインドネシアを訪れる。

首相とポンペオ氏は日米同盟が「地域や国際社会の平和と安定の基盤だ」との考えを共有した。日米豪印など同じ価値観を持つ「同志国」が連携することで一致した。

首相は新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領夫妻に「早期の全快を祈っている」と伝えた。北朝鮮による日本人拉致問題を解決するため米国の協力を求めた。

ポンペオ氏は来年夏に延期となった東京五輪・パラリンピックに関し「開催を全面的に支持する」とも明言した。

首相はポンペオ氏とペイン豪外相、ジャイシャンカル印外相の3カ国外相の表敬を受けた。

インド太平洋構想について「地域における平和と繁栄に向けたビジョンとして国際社会に広く通じるようになった」と述べた。「私の政権でもしっかりと進めることが基本方針だ」と語った。

11月に米大統領選を控え、米国の関心が内向きになり、インド太平洋地域に「力の空白」が生じやすい時期になった。中国への抑止力が弱まらないよう、4カ国で足並みをそろえる。

茂木敏充外相はこの後、都内の飯倉公館で米豪印外相と会った。4カ国外相が顔を合わせるのは2019年9月の米ニューヨークでの開催以来2回目となる。外相級の会談を年1回の頻度で定例化すると決めた。

茂木氏は民主主義や法の支配、自由経済といった基本的な価値観とルールに基づき「自由で開かれた国際秩序を強化していく目的を4カ国は共有している」と呼びかけた。

ポンペオ氏はインド太平洋構想を「共通の目標だ」と力説した。南シナ海や東シナ海、台湾海峡を巡る問題を挙げて「以前に増して4カ国が連携し、中国共産党の搾取や威圧から守らなければならない」と主張した。

新型コロナの感染拡大でも「中国共産党が隠蔽したことで事態が悪化した」と批判した。

インド太平洋構想は中国を念頭に、太平洋やインド洋にまたがる地域で経済や安全保障上の協力をめざす。4カ国はその中核で、英語で4を意味する「QUAD(クアッド)」と呼ばれる。

ペイン氏は外相会談で「クアッドの進化における重要なステップだ。豪州にとって日米印以上に重要なパートナーはない」と指摘した。新型コロナの初動対応や香港国家安全維持法の制定などを受け、中国への不信感を高める点で共通する。

安保協力も深めてきた。日印両政府は9月に自衛隊とインド軍が物資などを融通し合う物品役務相互提供協定(ACSA)を締結した。豪印首脳も6月に、両国軍が相互に後方支援するための協定締結で合意した。毎年実施している日米印の共同訓練「マラバール」に、今年は豪州も参加への意欲を示す。

4カ国のうち米国は中国と通商や安保分野での対立が続く。貿易関係と安保面の懸案とのバランスに腐心してきた豪州でも新型コロナへの対応を巡り反中感情が高まっている。インドは中印国境付近での衝突が再燃し、対中関係の悪化が続く。

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