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シネワールド、米英の全映画館を一時閉鎖へ 回復険しく

【ニューヨーク=白岩ひおな】映画館運営で世界2位の英シネワールドは5日、米国と英国の全映画館を一時閉鎖すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大が続き、映画会社が新作公開に消極的なためとした。最大で4万5千人が当面失業する。映画業界回復の道は険しい。

新型コロナの感染拡大が映画業界の回復に重くのしかかる(4日、ロンドンにある英シネワールドの映画館)=ロイター

一時閉鎖の対象は同社が英国で運営する「シネワールド」「ピクチャーハウス」の127館と、傘下で米国2位のリーガル・シネマズが運営する536館だ。再開時期は未定という。

新作公開が見送られるなか、米リーガル・シネマズが運営する映画館536館は一時閉鎖される=ロイター

映画スタジオには新作の公開を見合わせる動きが出ており、映画館の経営に大きな痛手となっている。人気スパイ映画「007」を手がける米メトロ・ゴールドウィン・メイヤーは2日、11月に予定されていた最新作「ノー・タイム・トゥ・ダイ」の公開を2021年4月に再延期すると発表した。鑑賞が困難な地域が多いと判断した。

シネワールドは20年上半期に16億ドル(約1690億円)の赤字を計上した。「追加の資金調達のあらゆる方法を検討している」とも表明したが、集客の目玉となる新作映画の多くが上映できず、客同士の距離を保つために動員数を制限する必要もある。週末にはジョンソン英首相に宛てた書簡で「大作の公開遅延で業界の営業が不可能になった」と伝えた。

米映画館チェーン最大手のAMCエンターテインメント・ホールディングスも苦戦している。同社は座席間隔をあけ、清掃頻度を増やすなどの安全対策をした上で、米国内で運営する劇場の約8割を9日までに再開する予定だ。

ただ、米格付け会社のS&Pグローバルは同社が追加の資本を調達するか観客動員数を大幅に改善できない限り「6カ月以内に流動性を失う」とみている。

全米劇場所有者協会は、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)で米国の中小の映画館のうち約4分の3が経営破綻の危機にさらされていると警鐘を鳴らす。同業界で働く約10万人が失職する可能性があると指摘。政府による財政支援を求める書簡を米議会に送った。書簡にはマーティン・スコセッシ氏ら著名監督も名を連ねた。

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