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激戦必至の地区シリーズ 田中・筒香の働きもカギに

スポーツライター 杉浦大介

5日に始まる地区シリーズでも田中と筒香の対戦が見られるか(9月2日のヤンキース対レイズ戦)=共同

米大リーグのプレーオフもたけなわ。ア・リーグ地区シリーズで激突するレイズとヤンキースの戦いは熱いものになりそうだ。

群雄割拠のア・リーグで今季見事にナンバーワンシードを勝ち取ったレイズと、多くのスター選手を擁して開幕前から優勝候補と目されてきたヤンキース。両チームは2戦先勝制のワイルドカードシリーズをともに2連勝で突破してきた。激戦必至のこの注目シリーズで、田中将大(ヤンキース)、筒香嘉智(レイズ)という2人の日本人選手も重要な役割を果たす可能性がある。

昨季までポストシーズンでは8試合で防御率1.76と強さを誇った田中だが、今季のインディアンスとのワイルドカードシリーズ第2戦では4回0/3で6失点と打ち込まれた。序盤、開催地のクリーブランドは強風と降雨の悪コンディションで、いつも冷静な背番号19が「とても投げられる状態じゃなかった」と述べたほど。プレーオフで力を出せる要因を田中は「自分らしくいること」と語ってきたが、この日はそれができるような環境ではなかったのだろう。

それでも、これまでの7年間で田中が積み上げてきたヤンキース内での信頼感は簡単には変わらない。地区シリーズでは初戦で先発する大黒柱ゲリット・コールの後を受け、第2戦か第3戦で先発マウンドに立つことが確実だ。

9月30日のインディアンス戦では打ち込まれたが、ポストシーズンの田中は好成績を誇る=AP

今季のヤンキースはレイズに2勝8敗と苦しんでおり、田中は3試合に投げて防御率4.20だった。その3戦中2戦では好投したが、8月18日の対戦では4回6失点(自責点5)。今季、唯一自責点4以上を許した相手でもあり、やはり警戒すべき打線ではあるのだろう。

「いつもそうですけれど、これまでの登板というのは正直関係ない。また次の登板でも自分が相手チームを上回れるようにしっかりと対策して、自分自身の調整もそうですけど、調子を上げていければと思います」

そう決意を述べる田中は、強敵相手に現役屈指の「ビッグ・ゲーム・ピッチャー」らしさを再び発揮できるのか。7年契約も最終年を迎え、フリーエージェント(FA)となる前に何とか悲願のワールドシリーズ進出を果たしたいところ。ここでア・リーグの本命視されるレイズを抑え込めば、その目標に大きく近づくことは間違いない。

一方、層の厚さを生かして高勝率を挙げたレイズの中で、メジャー1年目の筒香はなかなか役割を確立できなかった。レギュラーシーズンは打率1割9分7厘、8本塁打で終わり、ワイルドカードシリーズでも2打数無安打。それでも今季の本塁打数はチーム2位タイ、打点も2位であり、ヤンキースと比べて迫力には欠ける打線でその長打力が期待される場面は必ず出てくるはずだ。

「もちろんシーズン中とは違う雰囲気ですし。すごくみんなが興奮しながらプレーしている。初めてですけれど楽しく過ごすことができています」。メジャーでの初めてのポストシーズンを筒香はそう表現していたが、今後、自身の力が出せればもっと楽しいものになる。

シーズン中は6打数無安打に抑え込まれた田中とのプレーオフでの再対決が実現すれば、日本のファンにとってもよりエキサイティングになる。シーズン中に苦しんだ後でも、この時期にチームを「世界一」に近づける働きができれば、筒香のメジャー1年目は大きな価値があるものとして記憶されることになるはずだ。

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