トランプ氏主治医「疲労あるが元気」 臨床中の薬服用

【ワシントン=中村亮】米ホワイトハウスは2日、新型コロナウイルスに感染したトランプ大統領の健康状態について「2日午後時点で疲労が残るが元気だ」と明らかにした。予防的措置として、臨床試験中のコロナの抗体医薬品を服用したとも説明した。
ホワイトハウスが大統領主治医のメモを公表した。複数の米メディアは微熱やせきがあると報じたがメモでは触れていない。主治医はメラニア大統領夫人について、軽いせきと頭痛の症状があると説明した。
メドウズ大統領首席補佐官は2日、ホワイトハウスで記者団に対し、トランプ氏が執務を継続していると説明した。一方でトランプ氏は2日夕まで日課のツイッターへの書き込みがない。ホワイトハウス当局者によると、予定していたコロナに関する電話会議に参加せず、代わりにペンス副大統領が出席した。コロナ感染が執務の支障になっている可能性は排除できない。
トランプ氏の選挙陣営は2日、同氏が参加を予定していた選挙集会について、オンラインで開催するか延期する方向で調整を進めていると明らかにした。来週にかけて激戦の中西部ウィスコンシンや西部アリゾナの両州で集会を予定していた。トランプ氏が得意とする対面形式の集会を自粛することになり、大統領再選に逆風になる。
国防総省のホフマン報道官は2日の声明で「米軍は国家や国益を守る準備が整っている」と強調した。トランプ氏の感染による政権内の混乱に乗じて、他国やテロ組織が挑発行動を起こさないようけん制した。国防総省の警戒レベルに変化はないとも説明した。