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トランプ陣営、戦略白紙 選挙集会や討論自粛も

(更新)
新型コロナウイルス感染を公表したトランプ米大統領のツイッター

【ワシントン=永沢毅】トランプ米大統領が新型コロナウイルス検査で陽性となり、11月3日の投開票まで1カ月に迫った大統領選の再選戦略への打撃は避けられない。現時点で感染経路は不明で、政権の危機管理の甘さをあらわにした。今後の展開次第では安全保障にも影響しかねない。

ホワイトハウスは2日未明、南部フロリダ州での選挙集会や首都ワシントンでの対話イベントなど対面式の予定を軒並みキャンセルした。新たな日程表に残ったのは、昼すぎに予定していた新型コロナに関する電話でのイベントだけになった。

大統領としての執務は継続する構えだが、対面式の選挙活動はトランプ氏が重要視しているだけにその中止は痛手となる。3日の中西部ウィスコンシン州での大規模集会も開催は困難な情勢だ。フロリダとウィスコンシンはいずれも民主党候補のバイデン前副大統領と僅差で争う激戦州だ。

バイデン氏は2日、「トランプ大統領夫妻の速やかな回復を祈っている」とツイッター上で表明した。厳しい感染防止策を訴えるバイデン氏にとって格好の攻撃材料となる。オンラインでの選挙活動を中心にしていた同氏は最近、小規模ながら有権者と対面の集会を開いており、2日には中西部ミシガン州を訪れる。

15日には両候補による2回目のテレビ討論会を控える。トランプ氏が快方に向かわなければ、予定通りに開催できるかは見通せない。バイデン氏と直接対決する討論会も、巻き返しに向けたチャンスとトランプ氏はとらえていた。

今回の件はホワイトハウスの危機管理の甘さを露呈した。ホワイトハウスではトランプ氏の側近の一人であるホープ・ヒックス氏の感染が1日夜に判明したばかりだった。同氏は9月29日、中西部オハイオ州でのテレビ討論会に参加したトランプ氏に同行していた。

CBSニュースによると、ヒックス氏は翌30日時点で陽性反応が出ていたにもかかわらず、トランプ氏は1日の東部ニュージャージー州の選挙資金集めのイベントを強行した可能性があるという。事実であれば、選挙活動を優先したとの批判は免れない。

米紙ニューヨーク・タイムズによると、ホワイトハウスの関係者は1日にトランプ氏の声がしわがれていたように聞こえたと語ったという。トランプ氏とペンス副大統領は2~3日に1回のペースで新型コロナの検査を受けているとされる。

政権中枢ではオブライエン大統領補佐官(国家安全保障担当)やペンス副大統領の報道官らも感染したことがある。トランプ氏は公の場でほとんどマスクを着用しない。8月末の共和党大会にあわせて開いたホワイトハウスでのイベントでは、出席者の多くがマスクを着用していなかった。政権中枢で感染者が相次ぐ一因といえる。

ホワイトハウスはトランプ氏の主治医が「この時点では元気だ」と診断していると説明する。ただ、新型コロナは高齢者が重症になりやすく、肥満者は死亡のリスクも高い。74歳で身長が約190センチメートル、体重が100キロ台のトランプ氏もそのリスクは拭えない。

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