日本ペイントHD、自動車用塗料の組織再編

日本ペイントホールディングス(HD)は1日、自動車用塗料事業の組織を再編すると発表した。2021年1月1日に実施する。日本ペイントHDは、シンガポールのウットラムグループが手掛ける塗料事業を21年1月までに買収する予定。両社が現在、それぞれ展開している事業や合弁事業をすべて1社で統括する体制に移行する。一体化で研究開発、生産、販売における効率化やサービス向上など相乗効果を見込む。
大阪府枚方市にある日本ペイントHDの子会社、日本ペイント・オートモーティブコーティングス(NPAC)を自動車用塗料事業の統括会社と位置づける。
両社の自動車用塗料事業は、それぞれの子会社など世界で53社が担っている。現在は地域や事業ごとにそれぞれの会社が個別に事業や顧客を管理しているが、NPACがこれらを横断して管理する体制に変える。
自動車メーカーなど顧客ごとに営業責任者を決め、窓口を一本化する。事業を世界展開する自動車メーカーに対して、責任者や窓口を明確にすることで製品の供給体制を強化する。
研究開発でも、NPACが中心となり、各事業会社間で連携を深める。自動化や電動化など自動車の新技術にも迅速に対応できるようにする。例えば、軽量化に役立つ樹脂部品向けの塗料の開発などを想定している。
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