帝人、感染症診断で阪大発新興と提携 ウイルスを濃縮

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2020/10/1 19:51
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帝人のウイルス濃縮器具は注射器の先に付け、検体液をこしてウイルスを含む濃縮液を回収する

帝人のウイルス濃縮器具は注射器の先に付け、検体液をこしてウイルスを含む濃縮液を回収する

帝人は感染症診断の技術開発や器具量産に向けて、大阪大学発スタートアップのビズジーン(大阪府茨木市)と資本・業務提携した。帝人のウイルス濃縮とビズジーンの遺伝子診断の技術を組み合わせ、従来より正確な診断キットの開発を目指す。まずデング熱向けに技術や製法を確立し、新型コロナウイルスなど他の感染症にも適用を広げたい考えだ。

資本提携の詳細は明らかにしていない。両社は2018年4月から連携し、デングウイルスなどを手軽に濃縮する技術と診断用器具を開発した。

器具は注射器の先端部分にセットし、唾液や鼻の奥から採取した検体液を注射するようにして送り込む。器具は樹脂製で、中に超高分子量ポリエチレンでできた帝人の薄膜「ミライム」がある。膜にはウイルスが通れない微小な穴が開いており、検体液が膜を通過する際にウイルスはこされ、ウイルス濃度が高くなった液体を注射器内に回収する仕組みだ。

ビズジーンはウイルス特有の遺伝子配列を手掛かりに、ウイルスの有無を簡易診断するキットの開発を進める。検査にかかる時間は検体液の濃縮に1~2分程度、ビズジーンのキットでの診断に約15分を見込む。

新型コロナウイルスの感染診断に用いるPCR検査は、検体内の遺伝子抽出から感染有無の判定まで数時間かかる。体内でウイルスが一定量まで増えなければ陽性判定できない場合もある。

両社は、感染症ウイルスの量が少ない感染の初期段階でも、迅速に診断できるキットの開発を目指す。

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