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東北景況感、悪化底打ち 日銀9月短観

岡本支店長は「景況感は持ち直し傾向にあるとみている」と指摘する(1日、日銀仙台支店)

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う景況感の悪化が底を打ち、下げ止まりの動きが出てきた。日銀仙台支店が1日発表した東北の9月の企業短期経済観測調査(短観)で、景況感を示す業況判断指数(DI)は全産業の平均で前回(6月)調査比7ポイント上昇のマイナス24となった。

業況判断DIは景況感が「良い」と答えた企業から「悪い」と回答した企業の割合を引いて算出する。今回は8月27日~9月30日に東北の製造業250社、非製造業433社の計683社が回答した。回答率は99.4%だった。

業種別では、製造業が前回比5ポイント上昇のマイナス37となり、2019年9月以来1年ぶりに上昇した。自動車生産が持ち直し、鉄鋼や生産用機械など関連業種が改善した。食料品も学校の休校が終わり、給食向け食材の生産が回復している。

新型コロナの影響で止まっていた首都圏などでの建設工事が再開し、窯業・土石など建設資材の需要も回復傾向にある。一方、スマートフォン向けの部品やデバイスで息切れ感が続いており、電気機械は5ポイント低下のマイナス34となった。

非製造業は7ポイント上昇のマイナス18で、製造業と同じく1年ぶりに上昇に転じた。全業種で業況判断DIは改善し、「巣ごもり需要」を取り込む小売りは6ポイント上昇してマイナス圏から脱した。宿泊・飲食サービスは「Go To トラベル」などの観光キャンペーンを受け、7ポイント上昇のマイナス80まで戻ってきた。

岡本宜樹支店長は「4~6月期に落ち込んだ経済活動が回復し、持ち直しの傾向にある」と総括する。一方、全産業の先行き判断DIは業況判断DIよりも1ポイント低いマイナス25と弱めの動きが続いている。「輸送用機械や電気機械が(景況回復の)大きな鍵だが、設備投資では成長シナリオを見直すまでには至っていない」と指摘する。

企業に聞き取った20年度の設備投資額(ソフトウエア・研究開発含む)は、全産業で前年度比0.8%減にとどまっている。「製造業では不要不急な設備投資を絞る動きがみられる」(岡本支店長)ものの、非製造業はプラスを維持している。

帝国データバンク仙台支店情報部の紺野啓二部長補佐は「景況悪化は底を打っている。一方、先行きは不透明で、資金繰り支援を通して倒産件数は抑えられているが、新型コロナの感染拡大が長期化すれば急増する可能性もある」と指摘する。

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