イタリア文学者・和田忠彦さん 原点の「ピノッキオ」
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わだ・ただひこ 1952年長野県生まれ。東京外国語大名誉教授。ウンベルト・エーコやアントニオ・タブッキらイタリア文学の翻訳を多数手掛ける。著書に「遠まわりして聴く」「ヴェネツィア 水の夢」など。
「ピノッキオ」と「クオレ」
めぐり合わせ、いや、仕合(しあ)わせと言うのがふさわしい出来事が重なって、いまの自分がある。誰の身にも起こることだろうけれど、しばしばそれは、遠い昔の記憶がなにかを引き鉄にして、今と結びついた瞬間に訪れる...
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