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晩年の芥川、菊池寛と色紙を合作 都内で2日から公開

作家の芥川龍之介(1892~1927年)と菊池寛(1888~1948年)が合作した色紙が1日までに見つかった。芥川が描いた河童(かっぱ)の絵のタッチから自殺前の最晩年の作とみられ、親友だった2人の最後の日々をしのばせる貴重な資料といえそうだ。

 芥川龍之介と菊池寛が合作した色紙。右上に河童が描かれ、その下に芥川、左に菊池の署名が見える(9月25日、東京都北区の田端文士村記念館)=共同

東京都北区の田端文士村記念館で10月2日から初公開される。

同館によると色紙は縦27センチ、横24センチで北区が今年、都内の古書店を通じて購入した。右側には河童の絵に「禿げ頭 龍之介」と墨で書き添えられ、左側には、由来は不明だが「日本古来の芸術文化 菊池寛」とある。芥川が死の直前にしきりに描いた「娑婆(しゃば)を逃れる河童」の絵と構図などが似ており、同じ頃に書かれた可能性が高い。

2人は旧制一高の同級生で、同じ同人雑誌で研さんを積んだ間柄だが、芥川の死の直前は1カ月以上会うことがなかった。ふとした行き違いから菊池が芥川を避け、芥川も菊池の元を2度訪ねたが会えずじまいだった。

色紙が書かれたのはそれ以前とみられるが、菊池の堂々とした字と比べ芥川のそれは線が細く、手を伸ばして逃げる河童の絵はまるで助けを求めているよう。菊池は芥川と話さなかったことを長く悔やんでいたという。

色紙は記念館の企画展「文士たちのアオハル(青春)」(来年1月24日まで)に出展。同館の種井丈研究員は「芥川と菊池の合作は興味深い。河童の絵に込めた芥川の思いに考えを巡らせてほしい」と話している。〔共同〕

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