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米民主、2.2兆ドルの追加経済対策 下院で週内採決へ

(更新)

【ワシントン=河浪武史】米民主党の議会指導部は30日、2.2兆ドル(約230兆円)規模の追加の新型コロナウイルス対策をまとめ、週内にも下院で採決する方針だ。家計への現金給付の第2弾や航空会社の雇用維持策を盛り込み「財政の崖」の回避を目指す。上院で多数派の共和党は大規模な財政出動に慎重で、なお超党派の合意にこぎ着けられるかは不透明だ。

民主党のペロシ下院議長は30日、ムニューシン財務長官らと会談して、共和党との合意案づくりを要請した。ペロシ氏は会談後に「合意の余地があり、協議を継続する」と表明した。

民主党は5月に3兆ドル規模の経済対策をとりまとめ、多数を占める下院で既に可決済みだ。ただ、共和党は5000億~1兆ドルの歳出増にとどめたい考えで、超党派の合意は大幅に遅れている。ペロシ氏ら民主党指導部は歳出規模を圧縮して再提案することで、共和党側に妥協を促す。

連邦議会は3月以降、3兆ドルを超す新型コロナ対策を発動したが、中小企業の給与補填策は8月に申込期限が切れ、航空会社向けの雇用維持策も9月30日で失効した。失業給付の積み増しはトランプ政権が大統領令で部分延長したものの、10月中にも資金が枯渇する可能性がある。米経済はコロナ危機からの回復過程にあるが、公的支援が相次いで切れる「財政の崖」が足かせだ。

そのため新しい民主党案は、家計に大人1人当たり最大1200ドルを支給する現金給付第2弾などを盛り込んだ。失業給付の積み増しや中小企業向けの雇用維持策、航空会社向けの給与補填策もそろって延長する。財政難の州・地方政府にも4000億ドル強を資金支援する。

焦点は共和党が多数派の上院だ。マコネル院内総務ら共和党指導部は、民主党が求める州・地方政府への資金支援に強く反対する。ニューヨークやカリフォルニアなど財政難が目立つ州・地方は、民主党の地盤に偏るためだ。失業給付の積み増しも共和党は規模の縮小を求めており、合意案づくりは簡単ではない。

上院は30日、2021会計年度(20年10月~21年9月)の暫定予算案を可決した。12月11日までの予算を確保する内容で、連邦政府の一部閉鎖は当面回避できる。議会には追加経済対策を協議する余裕が生まれるが、与野党は米連邦最高裁判所の次期判事の指名を巡って溝を深めており、早期合意の機運は高まらない。下院は3日から、上院は10日から休会に入る予定で、追加経済対策は11月の大統領選・議会選後にずれ込む可能性がある。

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