ふるさと納税新手法で地場産品を育成 大阪・泉佐野市
特産品の少なさ補う

ふるさと納税
2020/9/30 20:00
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ふるさと納税の新しい仕組みの記者会見後、写真撮影に応じる千代松・泉佐野市長(30日、同市役所)

ふるさと納税の新しい仕組みの記者会見後、写真撮影に応じる千代松・泉佐野市長(30日、同市役所)

大阪府泉佐野市が30日、ふるさと納税の寄付金を原資として企業に補助金を出し、返礼品となる新商品・サービスの育成を支援する新手法を発表した。背景には同市に肉、カニなど人気の高い特産品が少なく、昨年6月から法律で返礼品が地場産品に限定されたことがある。新たな返礼品は他の自治体とも共有する考えも示した。

同日記者会見した千代松大耕市長は「多くの人が魅力を感じる地場産品を生み出していきたい」と抱負を語った。

10月1日から泉佐野市が企業や個人事業主の新事業計画を公募。審査後、11月上旬をメドに計画を同市のサイトで公開し、新商品に魅力を感じる人から寄付を募る。寄付額が事前に定めた目標額に達したら企業が新事業を開始する。

寄付額の4割が補助金となり、6割は3割の返礼品代金や経費などにあてる。企業は新商品などを返礼品として市を通じて寄付者に送る。寄付額が目標に達しない場合などは、寄付者への事前説明を踏まえて他の新事業などに振り向ける。泉佐野市議会は9月、新たな地場産品をつくる条例を制定している。

千代松市長はこれまで「返礼品が地場産品に限定されると、特産物の多寡で自治体間の格差が生じる」と、総務省の地場産品規制を批判してきた。この日は「地場産品規制で当市が諦めてしまうと格差がますます広がる」と語った。法律で規制された以上、地場産品が足りなければ創り出そうという発想だ。

会見に同席した阪上博則理事は新事業で生まれる地場産品について「希望する自治体があれば、共通返礼品として大阪府下の市町村と共有したい」と語った。返礼品となる地場産品を新たに生み出し、他の自治体も活用できるようにすることで、「ふるさと納税の成長は止まった」というイメージを覆したい考えだ。 千代松市長は新手法を「#ふるさと納税3.0」と命名した。返礼品による還元で寄付を集めるのが「1.0」、災害支援など返礼品のない寄付による応援を「2.0」と位置づけ、今回の新手法は両方を組み合わせたハイブリッド型であると説明した。

(塩田宏之)

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