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旧大沼の感謝閉店セール終了 百貨店再開時期は未定 山形市

1月に破綻した百貨店、大沼(山形市)の建物を利用した感謝閉店セールが30日、終了した。商業コンサルタント会社、やまき(東京・港)が地権者から賃借。百貨店再開を目指し異例の期間限定販売を実施していた。ただ、地権者などとの交渉はまとまらず、再開の見通しは立っていない。

最後のあいさつをする山形本店長だった道家英之氏(30日、山形市の旧大沼)

セールは元従業員を雇用して7月15日に開始。旧大沼の在庫品のほか、やまきの仕入れ品を安価に販売し、7月は1日5千~6千人が訪れる日もあるなど街のにぎわいにつながった。自己破産で取引先は大きな損害を受けたが、10社前後が取引を再開し、販売員を派遣したところもあったという。旧大沼に婦人服店を出店し、破綻で約200万円の損害を受けた卸会社の経営者は、「一部の損失を取り返すだけの利益は出た」と話していた。別の卸会社経営者は「百貨店は閉店する一方。なんとか再開してほしい」と期待した。

閉店直前には記念品が配られた(30日、山形市の旧大沼)

やまきはセール期間中の売上高などを公表していない。閉店セールもなく突然閉店したことで、元従業員や顧客の意向もあり実施したセール。もともと利益は追求していないというが、地下の食品売り場の老朽化が著しいといった誤算もあった。賃借では改修もできないためだが、最大の誤算は地権者との交渉が進まないことだ。

格安の化粧品を目当てに、日ごろは見かけない高校生も来店(30日、山形市の旧大沼)

土地建物を取得したうえで、担保を設定している山形銀行と交渉に臨む予定だったが、交渉の入り口にも入れない状況だ。山形銀は公共性が高い土地だからこそ、透明性が求められるとして、競売の方針を変えていない。年内にも実施される可能性が高い競売の場合、マンション事業者の落札が有力視され再開は困難となる。

閉店直前の混雑した玄関前(30日、山形市の旧大沼)

30日午後6時半の閉店前、日ごろは人通りが少ない玄関前は買い物客や報道関係者でごった返した。山形本店長だった道家英之氏が「本日をもって大沼の320年の歴史にピリオドをうつことになるが、この街で新たな店の実現に進みたい」とあいさつし、シャッターを閉めた。

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