/

20年産米、収穫量増の見通し 主要産地で豊作 9月時点

作況指数、4年ぶり100超へ 価格の下げ圧力に

東日本のコメは豊作の見込みだ(新潟県内)

農林水産省は2020年産米の作柄概況(9月15日時点)を公表した。全国の作況指数は101(平年並み)。主食用米の作付面積は19年比1%(1万3千ヘクタール)減の137万ヘクタールで、予想収穫量は同8万5千トン(1%)増の735万トンだ。足元では需要減が進んでおり、このまま豊作基調となれば価格下落圧力が一段と強まりそうだ。

予想収穫量が増えたのは生産量上位県の作柄が軒並み「やや良」だったため。1位の新潟県の作況指数は103、2位の北海道は105、3位の秋田県も105だった。北海道のある農協組合長は「日照が良く気温も高めだった。病害虫も少なく、今年は品質面でも申し分ないはずだ」と話す。全国の作況指数が100を超えるのは4年ぶり。

全国の10アールあたり予想収穫量は前年比11キログラム(2%)増の539キロ。東北は前年並みだが、北海道、北陸、関東などで10キロ以上増えた。今年は全国的に梅雨明けが遅れ、7月の日照量不足が懸念されたが「5~6月の田植え期の天候が良く茎の数が増えた。7月も極端な低温や日照不足ではなかった」(農水省生産流通消費統計課)。

東日本が豊作基調だったのに対し、西日本では豪雨や台風、病害虫の被害が拡大した地域も多い。山口県は害虫のトビイロウンカによる被害などで83(不良)だった。害虫や9月の相次ぐ台風の影響で九州も軒並み100を割り、長崎県、佐賀県が93となった。

15日時点の全国の刈り取り済み面積割合は27%。現時点の予想では主食用米の収穫量は4年ぶりの多さになりそうだ。

一方、足元では需要減が加速している。19年産まで5年間、卸値や小売価格が上昇してきたほか、新型コロナウイルスの拡大による飲食需要の低迷や生活防衛意識の高まりが主な要因だ。

6月末の民間在庫は201万トンと、米価下落の心理的指標とされる200万トンを超えた。既にコメが余っているのに、豊作基調となることで価格の下落圧力は一層強まる可能性がある。20年産米の需要について、農水省は715万トン、JAグループは703万トンと予想する。いずれも生産量が需要量を大幅に上回る見通しだ。

加工用米などの非主食用米を含む作付面積は前年比9千ヘクタール(1%)減の158万ヘクタール。飼料用米は3%減の7万1千ヘクタール、備蓄米は12%増の3万7千ヘクタール。新型コロナを受けて、農水省は飼料用米などに仕向け先を変更した産地への補助金の申請期限を、例年の6月末から9月18日に変更した。これにより7月以降、主食用米の作付面積は4千ヘクタール減ったという。(北川 開)

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン