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公立小中エアコン設置率93%、文科省 体育館は9%

(更新)

文部科学省は30日、公立小中学校などのエアコン設置率が9月1日時点で93.0%に達したと発表した。前年比で15ポイント増え、初めて9割を超えた。設置率が8割以上となったのは44都府県。寒冷地の北海道や青森、秋田両県は4割以下だった。

全国の普通教室約42万6千室のうち、約39万6千室が設置済みだった。理科室などの特別教室は約40万1千室のうち約23万室と57.5%にとどまる。新型コロナウイルス対策で教室内の人数を減らすため、1クラスを分けて特別教室などを使う授業が増えている。

同省は「今後は特別教室にも必要」として、来年度予算の概算要求で特別教室を含む校内に換気設備や冷房の導入を促す関連費を盛り込んだ。

災害時に避難所として使われる体育館の冷房設置率は9.0%。トイレも避難した高齢者らが使いやすいよう洋式化を進めており、2016年度調査から13.7ポイント増の57.0%となった。地域差は大きく、最高は富山県の79.3%、最低は島根県の35.3%だった。

18年に愛知県の公立小の校内で児童が熱中症になり死亡する事故が発生。18年9月の普通教室の冷房設置率は60.2%だった。国は18年度補正予算で817億円を計上するなど対策を強化し、自治体からの補助申請を原則すべて受理している。

給食の調理室などの冷房の設置率も初めて調べた。学校ごとの「単独調理場」では66.5%、2校以上の給食をつくるセンターなど「共同調理場」では77.3%だった。

文科省によると、今年は夏休みを短くした学校も多く、暑い時期に給食調理にあたった人もいたという。21年度予算の概算要求に給食室への冷房設置を補助する関連費を計上した。

文科省は食中毒の予防のため、調理室の床を常に乾燥させ細菌の繁殖を抑える「ドライシステム」(乾式)の導入を推奨している。乾式導入率は単独調理場で31.9%、共同調理場で52.7%とする結果も初公表した。

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