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児童虐待死、母もDV被害 家庭の7割は社会で孤立

(更新)

厚生労働省の専門委員会は30日、2007年1月~18年3月に発生・発覚した心中以外の児童虐待死亡事例に関し、死亡した児童の実母へのドメスティックバイオレンス(DV)の有無に焦点を当てた詳細な分析結果を初めて公表した。

検証可能な死亡事例270人のうち、実母がDVを受けていたのは51人(18.9%)。この家庭の地域社会との接触状況を調べると「乏しい」「ほとんどない」人が38人(74.5%)に上り、虐待とDVの関連性や孤立しやすさが浮き彫りとなった。

これに対し、DV経験がなかったのは219人(81.1%)で、地域社会との接触状況が「乏しい」「ほとんどない」人は112人(51.1%)だった。

家庭の親族との接触状況では、DVありが「乏しい」「ほとんどない」人が45.1%、DVなしは29.7%にとどまった。専門委は検証結果報告で「DV加害者により孤立させられやすく、虐待が深刻化している可能性がある。家庭における『支配者』と『被支配者』という関係性を念頭に支援すべきだ」と指摘している。

10代での妊娠・出産経験の分析では、DVありの人は60.8%、DVなしでは32.0%と差が際立つ。子ども死亡時の実母の年齢も低かった。一方、虐待の通告や児童相談所の関与はDVありの人の方が多く、適切な支援につながっていない状況があるとみられる。

対象期間の心中以外の死亡事例は587人。このうちDVの有無が不明な298人、未記入19人の計317人が検証不可能で、今回対象とした270人を上回る。虐待に対応する機関がDV情報を十分把握できていない可能性が残る。

DVと虐待の関連を巡っては、今回の分析対象ではないものの、昨年1月、千葉県野田市の小学4年、栗原心愛さん(当時10)が死亡した虐待事件などで社会問題化。今年4月に施行された改正児童虐待防止法などは、両支援機関の連携強化を明記した。今回の分析は死亡事例の検証結果で特集として報告された。〔共同〕

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