三菱マ、最終赤字200億円に拡大 子会社の売却損計上
三菱マテリアルは29日、2021年3月期の連結最終損益が200億円の赤字(前期は728億円の赤字)になりそうだと発表した。従来予想は100億円の赤字。自動車部品などを手がける子会社を投資ファンドに売却することに伴い、特別損失210億円を計上する。
子会社のダイヤメット(新潟市)の全株式を、投資ファンドのエンデバー・ユナイテッド傘下の組織へ12月中に売却することで合意した。具体的な売却額は今後詰めるが、事業再編に伴う損失引当金を計上する。
売上高は前期比6%減の1兆4200億円(従来予想は1兆4100億円)、営業損益はゼロ(同50億円の赤字)を見込む。銅などの金属価格が持ち直したことや、鉱石から銅を取り出す精錬での採算改善が寄与する。海外鉱山からの配当金増加などを見込み、経常利益はゼロから70億円に上方修正した。
同日、2020年4~9月期の最終損益も200億円の赤字になりそうだと発表した。売上高は前年同期比5%減の7100億円、営業利益は71%減の50億円(従来は20億円の赤字)を見込む。