台風に伴う竜巻発生のメカニズム解明、気象研

千葉
科学&新技術
2020/9/29 17:44
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気象庁気象研究所は次世代の気象レーダーの観測データを解析し、2019年に千葉県市原市で被害が出た台風に伴う竜巻の発生メカニズムを解明した。台風に伴う積乱雲の内部にあった渦と、その下部で発生した小さな渦が結合し、小さな渦が急激に強くなって竜巻ができた。今後、渦を自動的に検出する技術を開発し、防災情報の高度化につなげる方針だ。

解析によると、19年10月12日午前8時ごろ、台風19号は本州の南海上に位置し、房総半島では竜巻を発生させやすい積乱雲として知られる「ミニチュア・スーパーセル」が形成されていた。高度1キロよりも上空に直径1.3~2.4キロの反時計回りの渦を伴いながら北西に進んでいた。

この渦の下方には、下降気流に伴って直径1キロ未満の小さな反時計回りの別の渦が作られた。この渦が上方に進み、2つの渦が結合。回転速度は毎秒35メートル以上と強くなり、数分間で地面に達する竜巻へと成長していた。

積乱雲の中で生じた強い下降気流の周りで渦が作られることが、竜巻の発生に重要な役割を担っていると考えられていた。ただ、観測データが十分でなく、詳細なメカニズムはこれまで明らかになっていなかった。

気象研は竜巻の被害地域から5キロ圏内の千葉市にある次世代の「フェーズドアレイ気象レーダー」のデータを解析。30~100メートルという狭い空間の、30秒ごとの気象現象の立体的な構造を捉えることができた。

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