YKKAP、台風対策のシャッターなど発売
YKKAPは29日、台風対策を施した新商品を発表した。10月からビス止め施工が不要で水が漏れるリスクをなくしたシャッター、大型台風による破損を防ぐ頑強なカーポートを発売する。近年日本に上陸する台風は大型化が進み、甚大な被害をもたらしている。過去台風上陸の多い地域で対策が進んでいないのが現状といい、防災・減災需要の取り込みを図る。

6月発売の「耐風シャッターGR」のラインアップを拡充し、10月1日から「バルコニーFRP防水向け工法(マドリモ)」を全国で発売する。従来シャッターでは2階バルコニーやベランダに採用されることが多い防水材にビス止め工事が必要で、漏水リスクに不安を感じる声が工事店からも多いという。新商品は業界初の工法でそのビス止めが不要。耐風シャッターGRは標準シャッターの1.5倍の強度がある。
同社が29日に開催した新商品オンライン発表会で堀秀充社長は「災害時2階の窓に瓦が当たったり、屋根が飛んだりするのも2階だが、日本には2階にシャッターを取り付ける文化がなかった」と話す。2021年度のシャッター全体の売り上げで40万セット、78億円、耐風シャッターGRで5万セット、12億円をめざす。
10月5日からは大型台風に備えるカーポート「レオンポートneo GR」を全国で発売する。近年最大瞬間風速55メートル以上の台風が襲来し甚大な被害をもたらしているが、柱と梁(はり)の本数を増やし耐風圧強度は業界最高の62メートル/秒相当。100センチメートルの耐積雪性能も確保した。レオンポートneo全体で1.5万セット、35億円、レオンポートneo GRで5000セット、15億円をめざす。
同社では4月から開発本部に「耐災害技術室」を設立し、台風災害対策を施した窓・エクステリア商品に力を入れている。