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NTT、ドコモ完全子会社化を発表 「携帯値下げも検討」

(更新)

NTTは29日、上場子会社のNTTドコモを完全子会社化すると正式発表した。30日からTOB(株式公開買い付け)を行い、他の株主から3割強の株式を取得する。取得価格は1株3900円で、28日終値(2775円)に4割のプレミアム(上乗せ幅)をつける。買収総額は約4兆2500億円と、国内企業へのTOBでは過去最大となる。

29日の取締役会で決めた。NTTとドコモは29日午後オンラインで共同記者会見を開いた。NTTは澤田純社長、ドコモは吉沢和弘社長が出席した。

NTTはドコモ株の66.2%を保有している。残る約34%の株式をTOBで一般株主から取得する。NTTの6月末の手元資金は約1兆円で、買収資金の多くは負債で調達するとみられる。

完全子会社化により、グループ一体で次世代通信規格「5G」の分野に投資し、世界での成長につなげる。菅義偉首相が求める携帯電話料金の引き下げも見据え、経営を効率化する。

日経電子版では共同記者会見でのNTTの澤田社長やドコモの吉沢社長の発言、その後のドコモの新旧社長による記者会見をタイムライン形式で取りまとめた。

【16時45分】NTTドコモ新旧社長の記者会見が終わった

オンラインの記者会見を終え、ポーズをとるNTTドコモの吉沢社長(左)と井伊次期社長(29日)

【16時43分】「ドコモの完全子会社化、従業員の気持ちが1本にならないと」

ドコモの井伊次期社長は完全子会社化の課題について問われ、「どういうかたちで連携するかこれから検討する。グローバルでも連携強化するときに起きるのは、会社の文化の違い(による問題)。(互いが)プライドを持ってやってきたことがあるので、統合する時についてくる社員と、違う道がいいという社員と(がいる)。そこで働く従業員の気持ちが1本にならないと成功した統合にならない。それを含めてどんな連携強化がいいか考えたい」と話した。

社長就任の打診がいつどんなかたちであったのかとの問いには、「もともと私が持ち株(会社)にいて、その時代からドコモの競争力強化はやらなきゃきけないと澤田からも指示が出ていたし、競争力強化を進めてきた。ドコモに行って強化してこいという(この6月のドコモ副社長)人事だった。それで夏ごろ『社長になる心づもりをしておけ』との話があった」と語った。

【16時39分】「在任中にドコモの成長の原動力つくれた」

ドコモの吉沢社長は在任4年半で印象的なことを問われ、「2020年度を見据えた中期戦略をつくるにあたって社会に対してどう貢献するかを定義した。特に非通信の領域、コンテンツ配信とかだが、成長の原動力をつくれたのが私としては非常に貢献できたところではないかと思う。最後は5Gにつなげられた。そこに至るまでのトライアルなどを、かなりやってきたが、社会実装できたと確信をもてたことが1つの成果だと考えている」と振り返った。

【16時33分】「ドコモ口座の問題、優先度が1番高い」

ドコモの井伊次期社長は優先課題について問われ、「ドコモ口座(での不正引き出し問題)でご迷惑をおかけしており優先度が1番高い。(この課題を克服したうえで)ドコモを総合サービスを展開する会社に変えていきたい」と答えた。

【16時32分】ドコモ新旧社長の記者会見の質疑応答が始まった

【16時30分】井伊ドコモ次期社長「イノベーションを起こす」

ドコモの井伊次期社長は吉沢社長からの紹介を受けて発言。「社会変化させる原動力はイノベーションだ。イノベーションを起こしていく。当社の使命として5つ。1つ目は新技術やアイデアを取り入れて新たな価値を生み出すこと。2つ目はあらゆる年代から支持されるサービスと価格を提供すること。3つ目は通信もサービスも期待を上回るスピードと品質を提供すること。4つ目はいろんな問題が起きているが、個人・法人のお客様が安心して任せられる信頼される企業にならないといけない。5つ目は新しいライフスタイルを提案して豊かな社会を実現する」と意気込みを示した。

オンラインで記者会見するNTTドコモ次期社長の井伊基之副社長(29日)

【16時26分】続けてドコモの新旧社長による記者会見が始まった

ドコモの吉沢社長は「次期社長として副社長の井伊基之を指名した。様々な環境変化の中で、さらにモバイルからドコモの領域を広げる取り組みが必須であり、ドコモの能力を最大限活用することで達成できると確信している。リモート社会への対応、6G対応に向けて、新たな体制で力を発揮できるのが井伊だ。法人営業での実績もある。DXに大きく貢献できる。研究開発体制の強化でも寄与できる。ドコモを強くするのに最適だ」と紹介した。

【16時19分】共同記者会見が終了した

【16時17分】「ドコモ完全子会社化で意思決定迅速化」

NTTの澤田社長はドコモの完全子会社化の利点に意思決定の迅速化があるのかと問われ、「おっしゃった通りだ。1番効果的なのは意思決定を迅速化できる。上場会社同士だとステークホルダーが違うし、少数株主の権利やベネフィット(便益)を重視すると、対象が広がって議論や意思決定に時間がかかる。完全子会社化と親子上場との違いはガバナンスのスピードが違うということに尽きる」と答えた。ドコモの吉沢社長も「意思決定が迅速化できるのは大きい」と話した。

【15時57分】「『NTTグループはとても大きい』という認識ではない」

ソフトバンクKDDIなどの携帯各社への脅威になるという声もあり公平性の点などからの懸念は、と問われたNTTの澤田社長は「ドコモのシェアは40(%)ちょっと。NTTグループがとても大きくて他社が小さいという数十年前の市場の認識ではない。NTTが強大な資本を利用してと言うが、NTT東西がドコモのために供与するのは法律上ダメだ。しかし、私どもはNTT本体やコムウェアがドコモと連携を深めることは法制度でいけないということはないという認識だ。ドコモを強くするわけだから競争だ。ソフトバンクとKDDIは競争に負けるかもしれない。そこで料金が下がることが必要ではないか。私たちの収入利益は3番手だから、どう勝っていくかという方法論、だと理解してほしい。GAFAなり強い所がでてきているという危機感もある」と応じた。

【15時53分】「携帯料金引き下げ、検討している」

NTTの澤田社長は今回の完全子会社化と菅首相が掲げる携帯電話料金引き下げとの関連について問われ、「安価なサービスを出すのは政府に言われたからとか出資があるからではなく、競争に勝つことを前提として積極的に取り組んでいる。ただドコモは(今回の件で)強くなるので、値下げの余力がでてくる。ドコモは昨年6月、ボリュームゾーンで2500億円の還元を既におこなっている。さらに私たちは、お客様の要望の1つとして、値下げも検討している」と答えた。

NTTドコモの吉沢社長は「今回の件と値下げが結びついていることはない。使いやすいサービスを実現したいという思いから継続的に値下げはやってきた。お客様に還元はしつつ、企業価値は向上しないといけないので、強い基盤のもとでお客様に還元していくのが考え方かなと思う」と話した。

【15時38分】「ドコモの完全子会社化、4月後半に話をはじめた」

NTTの澤田社長はドコモの完全子会社化の構想が頭にいつからあったのかと問われ、「ドコモはシェアは大きいが、収入平均は3番手に落ちていて、春の段階で明確になっていた。完全子会社化をベースにドコモを強化するのはどうだろうと4月後半に話をはじめた。そこから色々積み上げたので、頭の体操としてあるかないかはあるが、環境変化に対応しないといけないとなったのは、この春からだ」と語った。

オンラインで記者会見するNTTの澤田社長(29日)

【15時36分】「コムウェアをドコモに移管しようと考えている」

NTTの澤田社長は、ドコモがコミュニケーションズやコムウェアを吸収合併する可能性があるのか、また競合他社から批判が起こるのではと問われ、「コムウェアをドコモに移管しようと考えているが、どのような方法かは議論している。吸収合併か否かは議論が足りない、検討がない状態だ。吸収合併が今までの(NTTグループの)分割論に対してどうかという点は、コムウェアは自由な民間会社だ。分割を元にもどすということでは意味が違うのではないかと考える」と答えた。

【15時35分】共同記者会見の質疑応答が始まった

【15時29分】「ドコモ、グループの中核担う」

ドコモの吉沢社長は続けて、「社会産業のデジタル化、社会課題の解決に貢献したい。6Gの早期実現で、我が国のIoT産業の発展、国際競争力の向上に貢献したい。完全子会社化でドコモはNTTグループの中核を担い、コンシューマー(個人)や法人を問わず、お客様のニーズにトータルで対応できる会社に自らを変えていく。通信ネットワークの競争力をさらに高める必要がある。例えばコミュニケーションズやコムウェアがもつアセットを活用するのが、その最短で確実な方法だと考えた」と強調した。

NTTドコモの吉沢社長によるオンライン記者会見の画面(29日)

【15時28分】「ドコモ、モバイル中心からトータルで支える存在に」

ドコモの吉沢社長はドコモにとっての意義について、「今日市場環境はおおきく変化している。新規参入やサブブランドの攻勢で厳しくなっている。また新型コロナでデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速している。お客様のニーズが高度化・複雑化している。3月に5Gの商用サービスを開始した。5G時代はモバイルが支える領域が拡大する。いまだからこそ私たち自身がモバイル中心からトータルで(顧客を)支えられる存在に変革する必要がある。それで今回の判断に至った」と説明した。

【15時26分】「コミュニケーションズやコムウェアのグループへの移管検討」

NTTの澤田社長は「ドコモを完全子会社化したうえで、(NTT)コミュニケーションズや(NTT)コムウェアをグループに移管することを検討している。NTTデータを完全子会社化する考えはない」と話した。

NTTの澤田社長によるオンライン記者会見の画面(29日)

【15時22分】「ドコモは6Gを見据えた総合ICT企業に」

NTTの澤田社長は続けて、ドコモについて「(5Gの次の)6Gを見据え総合ICT(情報通信技術)企業を目指して欲しい。ドコモの成長でNTTグループ全体の成長をめざす。(NTT)コムウェアなどの能力を活用して4つの取り組みを推進する。1つ目は法人営業の強化。2つ目はサービス創出力の強化。スマートライフ事業の強化、新規事業の創出になる。3つ目はコスト競争力の強化、4つ目は研究開発費の強化。6Gにかかわる研究開発を推進しようと考えている」と語った。

【15時15分】予定より少し遅れて共同記者会見が始まった

NTTの澤田社長は冒頭、「それではドコモの完全子会社化の意義と目的を説明する。情報通信市場ではグローバルプレーヤーを含め、多面的な市場競争が展開している。コロナ感染を受けて、アフターコロナを展望すると、リモートワーク、分散型社会、といった大きな変化が想定される。NTTグループとして、グローバルレベルのダイナミックな経営環境の変化に対応する必要がある」と話した。

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