米の家計純資産、3年で18%増 FRBの19年調査

2020/9/29 7:03 (2020/9/29 7:11更新)
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【ニューヨーク=大島有美子】米連邦準備理事会(FRB)が3年ごとに実施する消費者金融調査によると、2019年の米国の家計の純資産(中央値)は16年比で18%増の12万1700ドル(約1280万円)だった。人種別に見ると黒人やヒスパニック系などで特に増加率が大きかった。

集計したデータは19年5月~12月が中心で、5783世帯が回答。20年に全米へ広がった新型コロナウイルスは影響していない。同調査は1989年から続けている。

リーマン・ショック前の07年(14万9300ドル)の水準には達しなかった。所得水準の下位20%未満の世帯は37%増の9800ドルで、低所得層の増加率が目立った。新型コロナの感染拡大前は失業率が50年ぶりの低水準である3.5%台だった。当時の引き締まった労働力需給が背景だ。

人種別では白人が16年比3%増の18万8200ドル、黒人が33%増の2万4100ドル、ヒスパニック系が65%増の3万6200ドルだった。有色人種が大きく伸びたが、純資産の絶対値は白人が黒人の8倍、ヒスパニック系の5倍であり、格差はなかなか縮まらない。

米国は、新型コロナの影響で2月、景気後退に転じた。それまでは第2次世界大戦後では最長の10年8カ月の景気拡大を記録していた。

新型コロナの拡大で外食、娯楽産業などが大きな打撃を受けた。FRBが5月に公表した調査によると、年収が4万ドル未満の低所得層の4割が3月に失業した。純資産の世帯格差は再び広がり始めた可能性がある。11月3日投票の米大統領選にも影響しそうだ。

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