カリフォルニア州の山火事、ワイン産地ナパバレーにも
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米西部カリフォルニア州で山火事の被害が広がっている。27日未明には、ワイン産地として有名なナパバレーのブドウ園にも火の手が及んだ。カリフォルニア州森林保護防火局によると、焼失面積は少なくとも約45平方キロメートルに達した。
山火事はサンフランシスコの北約120キロメートルに位置するナパ郡とソノマ郡のブドウ園や近隣地域に迫っている。地元メディアによるとナパバレーで少なくとも1つのワイナリーの建物が炎に包まれた。
今回の山火事による負傷者は報告されていないが、近隣には住宅街や医療施設も多く避難を急いでいる。カリフォルニア州北部など16郡で計画停電が始まり、約19万5千人が影響を受ける。
米国立気象局(NWS)は、山火事が28日にかけてカリフォルニア州北部の多くの地域で続くとの見通しを示した。カリフォルニアでは8月から、過去18年で最も深刻な山火事が続いており、これまでに30人以上が死亡した。
山火事の原因をめぐっては、気候変動が原因と指摘するニューサム州知事と、土地管理が主な原因だと主張するトランプ大統領の対立にも発展している。英イースト・アングリア大学のマシュー・ジョーンズ博士らは「気候変動が米西部に以前より高温で乾燥した天候をもたらし、山火事リスクが格段に増している」との調査結果をまとめた。(米州総局)

