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業績ニュース

日亜化学、コロナ禍でも増益確保 20年1~6月期
リチウムイオン電池の材料好調

2020/9/28 19:34
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発光ダイオード(LED)国内大手の日亜化学工業(徳島県阿南市)の業績が新型コロナウイルス禍でも堅調に推移している。28日に発表した2020年1~6月期の連結経常利益は、前年同期比12%増の209億円となった。主力のLEDがスマホ向けなどで好調。リチウムイオン電池材料も出荷量を増やした。設備投資も高水準だった前年度並みを維持する計画だ。

新型コロナ禍の中で増益を確保した日亜化学工業(徳島県阿南市)

出荷が増加したリチウムイオン電池材料を生産する日亜化学工業の辰巳工場(徳島県阿南市)

新型コロナの感染拡大に伴う世界的な自動車生産の低迷で、比較的販売単価が高い車載用LEDが中国や米国向けを中心に大幅に減少した。この影響で売上高は前年同期比12%減の1719億円と2ケタ減になった。地域別の売上高では中国が同55%減の232億円と大きく落ち込んだほか、米国も171億円(同14%減)と苦戦した。

車載用LEDの低迷を補ったのがリチウムイオン電池材料の正極材だ。欧州を中心に電気自動車(EV)など環境対応車での需要が広がり、出荷量は前年同期比約1割増となった。ニッケル、コバルトといった正極材の原材料価格の下落で利益率も改善。正極材を軸とする化学品のセグメント利益は68億円と、前年同期(1100万円)を大幅に上回り、全体の利益を押し上げた。

LEDも車載用は振るわなかったが、新型コロナによる在宅勤務やオンライン教育の広がりを受けたスマホやノートPC、タブレット端末向けの需要は好調に推移した。新生活様式に対応した殺菌効果のある紫外線LEDなど新しい需要に対した新製品を投入できたことで、LEDを中心とする光半導体のセグメント利益は前年同期に比べて2割減にとどめた。

前年同期に計上した正極材材料の減損がなくなったこともあり、連結営業利益は209億円と同5%増になった。為替差損が減少したことなどで連結純利益は148億円と同22%増となった。

2020年12月期の連結売上高は前期実績(4049億円)を下回る見通しだが、同社では「利益は底堅く推移する見込み」(同社総合部門管理本部)と予想。新型コロナの影響について「一段落し、市場環境は徐々に改善する。在宅勤務や巣ごもり需要、殺菌用途などLEDの新たな需要を捉えた事業を拡大させる」(同)方針だ。

20年度の設備投資、研究開発費は「新たな需要を創出する新製品の開発と、長期的な競争力維持のため、必要な投資は維持する」(同)と、新型コロナ禍でも前期実績と同水準(設備投資額646億円、研究開発費344億円)を維持する計画だ。6月には横浜研究所が完成したほか、本社工場での生産能力の増強も計画通り実施している。

(長谷川岳志)

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