姫路おでん 商談の反省、独自の具に(古今東西万博考)
2010年・上海

関西タイムライン
2020/9/29 2:00
保存
共有
印刷
その他

上海万博で姫路おでん普及の課題をつかんだ(2010年、現地商談会の様子)

上海万博で姫路おでん普及の課題をつかんだ(2010年、現地商談会の様子)

おでんにしょうがじょうゆを付けたり、たっぷり掛けたりして食べる兵庫県姫路市の食習慣が「姫路おでん」と命名されたのは2006年。それから間もない10年、中国・上海万博に出展され、16年には韓国に専門店出店を果たす(現在は閉店)など海外での知名度向上に一役買った。

当初は県内での知名度も低く、出展には難色を示されたという。11年に姫路市で開催したご当地グルメの祭典「B-1グランプリ」を海外に発信する狙いもあり、姫路おでん協同組合の前川裕司代表らが出展の必要性を懸命に訴えて何とか県の派遣団の一員として参加にこぎ着けた。しかし、県の出展ブースで試食の場を設けることはできず、持参したレトルトパック約150食は夜の商談会で披露することになった。「塩辛いが、日本らしい味でおいしい」。引き合いはあったが、輸送費や賞味期限の短さが交渉のネックになり契約には至らなかった。

真っ黒な煮汁に一本一本串に刺さったタネ、青のりやけずり粉を振り掛けて食べる静岡おでんのような個性はない。一般的なおでんに、しょうがじょうゆを付けるだけ。レシピは簡単だが、誰でもまねできる味。「ラーメンのような完成品ではなく食べ方の問題なので、ビジネスになりにくいと分かった」(前川代表)

厳しい現実に直面したおでん組合は、これを機に新たな具の開発を始める。独創性を高めるため、姫路城を模した「お城こんにゃく」や、地元食材を使った「かんべえレンコン棒」、牛すじを使った「牛頭だんご」など、11年ごろから独自ネタの開発に取り組む。国内での知名度向上をはかり、25年の大阪・関西万博への出展にも挑戦する。(沖永翔也)

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]