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スイス、EUとの人の移動自由を継続、国民投票で協定破棄案を否決

【ジュネーブ=細川倫太郎】スイスは27日、欧州連合(EU)との「人の移動の自由」を定めた協定を破棄することの是非を問う国民投票を実施し、反対多数で否決となった。新型コロナウイルスで景気が低迷するなか、EUとの往来や就労の自由は経済活動の活性化に欠かせず、協定の継続が決まった。

反対票は61.7%に達した。隣国のフランスなどから約32万人のEU在住者が毎日国境を越えてスイスで働き、同国経済を支えている。EUのフォンデアライエン欧州委員長は27日、「この結果を歓迎する。スイスとEUの関係をより強固なものにし、深化させる前向きなシグナルだ」との声明を発表した。

スイスはEUには加盟していないが、人の移動の自由や研究開発、規制など独自にEUと協定を結び、EU域内の国と同等の関係を築いている。スイスでは移民の増加などを背景に、外国人への規制を強化すべきか頻繁に議論になる。今回の協定の破棄は議会第1党で右派の国民党が提案していた。仮に可決となれば、経済の混乱は避けられないと懸念する声が多く出ていた。

一方、27日は父親に2週間の有給の育児休暇を認めることの是非を問う国民投票も実施した。賛成が6割で可決となった。スイスは家庭に関して保守的な価値観が強く、父親に有給の産休・育休を認める法律がなかった。休暇中は企業や労働者が加入する国の雇用保険から収入の8割を受け取ることができる。

スイスは直接民主主義を重んじており、国会で法案が可決されても、5万人以上の署名を集めれば国民投票で改めて是非を問うことができる。憲法改正や国際機関への加盟を伴う法案の場合は、自動的に国民投票を実施する。

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