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マレーシア与党連合、州議会選で勝利 早期解散・総選挙も

【シンガポール=中野貴司】マレーシアのサバ州議会選挙が26日投開票され、与党連合が過半数を獲得し、勝利した。連邦議会下院で与野党の勢力が拮抗する中で、主要州での勝利は、ムヒディン首相にとって求心力を回復する一歩となる。ムヒディン氏が早期の解散・総選挙に踏み切るかが今後の焦点となる。

サバ州議会選挙の勝利を受け、ムヒディン首相は早期の解散・総選挙を検討する見通しだ=ロイター

サバ州議会選は、野党連合を率いるアンワル元副首相が23日に「下院議員の過半数の支持を確保した」と表明し、国政が混乱する中で実施された。野党連合が勝てば、与党連合の議員の離脱が加速し、ムヒディン政権が退陣に追い込まれる可能性があったが、ひとまずこのシナリオは遠のいた。

選挙管理委員会の発表によると、与党連合は連携する地元政党と合わせ、定数73のうち38議席を獲得した。人口が13州のうち2番目に多いサバ州は選挙前、マハティール前首相に近い地域政党の党首、シャフィー・アプダル氏が州首相に就いていたが、与党連合が州の政権を奪った。

マレーシアの下院(定数222)はムヒディン氏が3月に首相に就任して以降、与党連合が過半数(112議席)を辛うじて上回る状況が続いてきた。州議会の選挙結果は下院の勢力図を直ちに変更するものではないが、「ムヒディン氏の支持基盤を強めることになる」(京都大学の山本博之准教授)。ぎくしゃくしていた与党連合内の結束を強め、与党議員が野党にくら替えするのを引き留める要因となる。

世論調査機関ムルデカ・センターが9月に発表した世論調査では、ムヒディン首相の支持率は69%だった。新型コロナウイルスの感染抑止策が評価された結果で、特に人口の約7割を占めるマレー系からの支持率は9割超に達した。

ムヒディン氏はサバ州議会選の投開票前に、与党連合が勝利すれば早期に下院の解散・総選挙に踏み切る意向を示唆していた。ムヒディン氏が高い支持率や州議会選の勝利を追い風に、国政選挙でも勝てると判断すれば、年内に解散を決める可能性がある。

一方、政権奪還を目指すアンワル氏にとって敗北は痛手だ。現在下院で91議席を持つアンワル氏は23日に下院議員の過半数の支持を得たと主張したものの、どの政党や議員から新たに支持を得たかは明言しなかった。過半数の確保には21議席以上の上積みが必要だ。26日の結果を受け、アンワル氏支持へのくら替えを検討していた与党議員が思いとどまれば、政権交代の実現は遠のく。

マレーシア憲法は「国王が下院議員の過半数の信任を得ていると判断した議員を首相に任命する」と定める。国王は現在入院中で、アンワル氏の主張に対する見解を示していない。

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