アメリカン航空、5800億円の融資枠 米政府と合意

2020/9/26 8:09
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アメリカン航空は流動性確保のための政府融資枠を設定した(ワシントン)=ロイター

アメリカン航空は流動性確保のための政府融資枠を設定した(ワシントン)=ロイター

【ニューヨーク=大島有美子】米アメリカン航空は25日、54億7700万ドル(約5800億円)の米政府による融資枠の設定で米財務省と合意したと発表した。3月末に決めた経済対策における航空会社支援の枠組みの一環。9月末に雇用向け支援の期限切れを控えており、当面の運転資金を確保する。

アメリカンは既に同融資枠から5億5000万ドル、年利3.87%で融資を受けたと明らかにした。返済期限は2025年6月末となる。融資枠の設定においてはマイレージ事業を担保とした。融資の返済後1年後までは配当や自社株買いができなくなる。

米政府は新型コロナウイルスによる需要低迷に苦しむ航空会社への支援で、雇用向けと流動性確保のためにそれぞれ250億ドルの金融支援枠を設けた。アメリカンは既に雇用向けで58億ドルの支援を受けているが、こちらは9月末に期限が切れる。

今回活用するのは流動性確保の方で、これまでアメリカンには47億5000万ドルの枠が割り当てられていたが増額する。

アメリカンによると、米財務省が10月に支援枠の割り当てを見直し、アメリカンは最大75億ドルまで枠が広がる可能性がある。デルタ航空やサウスウエスト航空が同枠組みを活用しない意向を示したためとみられる。ユナイテッド航空には45億ドルが割り当てられているが、増額される可能性もある。

同融資枠の活用により、アメリカンは財務省に新株予約権(ワラント)を付与することで合意した。最大で発行済み株式数の9%に当たる4378万株を付与する。行使価格は12ドル51セントで、25日の終値(12ドル29セント)とほぼ同水準だ。財務省は企業の支援とともに納税者への見返りを重視している。財務省が新株予約権を行使し、取得した株式を行使価格より高い価格で売却すれば納税者に売却益を還元できる。

航空会社への支援を巡っては雇用における米政府支援の延長が焦点となっている。経営陣や労働組合は21年3月まで、さらに250億ドルの追加支援を米政府に求めている。米議会でも延長を模索する動きがあるが、合意には至っていない。延長がなければ10月に数万人の従業員が削減される見通しだ。

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