業界一丸でCASEやコロナ禍に挑む 豊田氏「結束を」

2020/9/25 19:50
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日本自動車工業会が抜本的な組織改革に乗り出す。二輪車と大型車を代表する企業のトップ2人が新たに副会長に就任したほか、10月には事務局や委員会を再編する。旗振り役は豊田章男会長(トヨタ自動車社長)だ。発足から半世紀を経て組織の硬直化が目立ってきたとして、オールジャパンの姿勢で自動車業界の変革を乗り切る構えだ。

オンラインで会見する豊田章男自工会会長

オンラインで会見する豊田章男自工会会長

「100年に一度の変革に際してオールジャパンで結束しなければならない」。豊田会長が24日のオンラインの記者会見で強調した。

同日、副会長にヤマハ発動機の日高祥博社長と、いすゞ自動車の片山正則社長がそれぞれ新たに就任した。これまで副会長はホンダ日産自動車など乗用車メーカーのトップが務めるのが慣例だった。ヤマハの日高社長は「これまでは守りになりがちだったのを攻めの組織にしていきたい」と抱負を語る。

乗用車や軽自動車の代表として神子柴寿昭氏(ホンダ会長)が副会長となっており、日本自動車のフルラインアップの強みを業界団体の組織でも体現する形となった。

12の委員会を10月1日からは原則、5つにするほか実動部隊の事務局を「総合政策領域」など4つに再編するといった改革にも踏み切る。自工会のロゴも職員発案デザインで一新する。

豊田氏は異例の任期延長で2022年5月まで会長を務める予定だ。以前にも会長を担っており、団体の経営に長く携わるうちに「組織が硬直化していた」(豊田氏)などの課題意識を強く持つようになったという。

電動化などCASEの世界競争では個社ではなく、規格作りや災害対応などの「協調領域」では業界一丸となって日本の競争力を高める必要がある。足元、国内生産や販売は回復傾向ではあるもののコロナ禍の対処は引き続き大きな問題だ。

自工会は税制改正や予算に関する要望案もまとめた。ユーザーの税負担の大幅軽減など従来の要望のほか、コロナ後も頑張っていく企業への支援拡充が柱だ。CASEをにらんだ研究開発税制では控除限度額の引き上げや支援対象の拡大を求める。コロナ禍で企業の重荷となりかねない土地や建物への固定資産税の引き下げなどを求める。

豊田会長は「自動車業界はこれからも復興のけん引役などで役立つ組織であり続けたい」と力を込める。来年には東京モーターショーも控える。アフターコロナのイベント開催のあり方も検討しており、組織変革を推進の原動力にする考えだ。

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