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イスラエルとの国交正常化、アフリカ諸国が浮上

スーダンは洪水被害に苦しんでいる(17日、ハルツーム近郊)=AP

【カイロ=久門武史】イスラエルと国交正常化したアラブ首長国連邦(UAE)とバーレーンにアフリカのアラブ諸国が続くとの見方が浮上している。トランプ米大統領は22日、他国の「追随は速い」と述べ、改めて仲介に意欲を示した。スーダンの首脳がUAEを訪れて臆測を呼び、ジブチやコモロなどの名も取り沙汰されている。

スーダン国営通信は23日、ブルハン統治評議会議長が同日までUAEを訪れ、随行した代表団が米国側と「テロ支援国家指定の解除」などを3日間、協議したと伝えた。指定の解除はスーダンの悲願だ。米ニュースサイトのアクシオスは、3カ国がスーダンとイスラエルの国交正常化に決定的な会合を持つと事前に報じていた。

トランプ氏は22日、国連総会の一般討論演説で「近くさらに平和協定を届けたい」と語った。イスラエルがUAEなどと合意に署名した15日には、5~6カ国が国交正常化を検討していると主張した。その後、パレスチナ自治政府の閣僚が「オマーン、スーダン、コモロ、ジブチ、モーリタニア」がイスラエルと協議中だと述べたと報じられた。オマーン以外はアフリカだ。

スーダンとオマーンは、ポンペオ米国務長官が8月末に訪れ、イスラエルとの国交正常化を促した。取り沙汰される国々は、UAEやバーレーンほどにはイランを警戒していないが、イスラエルや仲介役の米国との接近が大きな利益になる事情がある。

スーダンは経済が苦境に陥り、最近は洪水の被害も大きい。同国の元外交官モハメド・アダム氏は「イスラエルとの国交の見返りに米国のテロ支援国家のリストから外れれば、欧州からも投資が見込める」と話す。米国に資金援助を求めているとの情報もある。

「アフリカの角」ジブチは親イラン武装組織が活動するイエメンの対岸だ。イスラエルは間接的にイランへの圧力を強められる。ジブチは海上自衛隊や米国、中国の海軍が拠点を置いており「基地に経済的に依存する構造から脱したがっている」(カイロ大のサイド・ラシャド教授)。米国やイスラエルの経済協力に期待するのは、貧しいモーリタニアやコモロも同じだ。

ユダヤ人社会を抱えるモロッコが候補との見方もある。イスラエルとの直行便を認めると報じられる一幕があった。ただイスラム主義政党が影響力を持ち、首相は8月に国交正常化を否定した。

イスラエルでは、国交正常化にクウェートが続くなど様々な観測が浮かぶ。エルサレム・ポスト紙は「多くの国々は米国から何かを得ようとしている」とし、成り行きは米政権次第だとする解説を掲載した。

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