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創薬AIの産学連携プロジェクト、21年4月法人化へ

日経クロステック

約30種類の「創薬AI(人工知能)」を開発している産学連携プロジェクト「ライフインテリジェンスコンソーシアム(LINC)」は23日、成果を公表する報告会をオンラインで開催した。LINCは2021年4月からメンバーやテーマを見直したうえで組織を法人化する方針を明らかにした。

LINCはすべての創薬プロセスでAIを活用して開発の在り方を変える産学連携プロジェクトとして、20年9月までの3カ年計画で発足した。京都大学や理化学研究所などが事務局を務め、国内を中心に129の製薬やライフサイエンス、IT(情報技術)関連企業、研究組織から622人の研究者らが参加した。文部科学省などの研究補助金も受けた。プロジェクトのうち有望な共同研究者や研究テーマを発掘するAI開発は19年8月末に商品化した。そのほか2つの事業化が進行中という。

LINC代表を務める京都大学大学院医学研究科の奥野恭史教授によると、これまで「協調領域」として進めてきたAI技術やプロトタイプ開発のノウハウなどでは海外にも負けていないという。しかし製薬企業などがAIを導入する「競争領域」に移行するには企業の投資判断が必要で、それには現場の技術者だけでなく、企業が創薬の現場でAIを実装して活用できるように変わる必要があるという。

さらに海外の巨大製薬企業と競うには、企業が社内で管理しているデータだけでなく行政や医療機関が管理するデータの活用も不可欠という。奥野教授は3年間のLINCの活動を通して浮上した課題として「人材のほか、データやモデルの共有、少量のデータでもAIを構築していくこと」を挙げた。

次期LINCは21年4月に法人化して、企業の参加メンバーからは年間10万円の会費を集めて運営する。日本経済団体連合会がまとめた「AI活用戦略」を参考に、技術だけでなく企業や人材、制度・基盤をテーマに目標を設定する。企業によるAI活用に向けて社内システム変革や業界でのデータ共有も進める。既に次期LINCに向けて53件の新規開発テーマの提案が寄せられ、テーマを精査したうえワーキンググループを立ち上げるという。

(日経クロステック/日経コンピュータ 大豆生田崇志)

[日経クロステック 2020年9月24日掲載]

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