中国シノバックCEO「コロナワクチン、海外向け増産」

中国・台湾
アジアBiz
2020/9/24 20:30
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【北京=渡辺伸】中国の製薬会社、科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)の尹衛東・最高経営責任者(CEO)は24日、北京市で日本経済新聞などの取材に応じ、開発中の新型コロナウイルス用ワクチンについて、海外から要望があれば増産すると述べた。中国政府は外交の一環として新興国などにワクチンを提供する方針だ。

新型コロナウイルス向けワクチンを製造するシノバック・バイオテックの工場(24日、北京市)

同社は7月、年間生産能力3億回分の工場を北京市で完成させた。建設期間は約4カ月間。尹氏は「次の工場はもっと短期間で完成できる。(海外からの)受注があれば増産もできる」と説明した。

販売価格については「受注量と納品時期によって変動する」と説明した。ワクチンに使う液体だけを海外に輸出する場合、完成品に比べて半額程度になるという。

臨床試験(治験)の最終段階を実施中のブラジルとインドネシアでは「2021年初めから一般市民に供給できるだろう」との見通しを示した。トルコとバングラデシュを含め、4カ国で最終治験を実施・供給する計画だ。このほかチリなど複数の国と治験や供給に向けて交渉中だという。「感染状態が厳しいほか、人口が多く、なおかつコロナワクチンの研究開発と生産能力が足りない国・地域に重点的に供給したい」と話した。

治験の第2段階までで接種者のうち発熱の副作用がでた割合は1~3%にとどまり、安全性には問題がないと説明した。治験中のワクチンは18歳以上が対象だが、子供向けも近く治験を開始し、年末までに第2期治験の結果が出る見通しだ。

中国政府は7月以降、医療従事者などを対象に同ワクチンの緊急投与を始めている。シノバックは中国ではすでに数万人分のワクチンを政府に供給した。一般向けへの販売も年内には可能になると尹氏はみている。

同社は同日、北京市の新工場を外国メディアに初めて公開した。コロナウイルスが含まれる原液を作り、成分を調整し、容器に充填する。それぞれの工程で、従業員らが慌ただしく作業をしていた。

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