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サツドラで「布袋」のチャーハン、飲食支援に新手法

サツドラHDの店舗で試験販売する(札幌市内のサッポロドラッグストアー)

だし・たれ製造のアイビック食品(札幌市)はテークアウトや通販への参入を目指す地場の飲食店の支援に本腰を入れる。商品開発の資金はインターネット経由のクラウドファンディング(CF)で広く調達し、サッポロドラッグストアーの店舗で試験販売する。

第1弾として札幌の中華「布袋」のチャーハンの素や欧風カレー「クロック」のレトルトカレー、ハンバーグ専門店「ノースコンチネント」の関連商品を商品化する。飲食店との交渉やCFの企画はトリプルワン(札幌市)が担う。

飲食店と共同でアイデアやデザインを企画し、CFの出資者に商品を提供する「購入型CF」を年内に始める。トリプルワンは札幌市による飲食店支援のCFでも企画を請け負っており、7~9月だけで約8億円を集めた実績がある。飲食店にとって経験のない新しい販促手法を「軌道に乗れば来年にも全道に広げたい」(同社の伊藤翔太社長)考えだ。

ラボで有名店の味を数日で再現できる(札幌市内のアイビック食品本社)

飲食店がテークアウトや通販に参入する際には商品の開発コストだけでなく、販路を持たない地場の店には知名度が壁となってきた。共同開発した商品は宣伝も兼ねて一定期間、サッポロドラッグストアーの店舗で販売し、知名度を高めた後にそれぞれの飲食店が店頭やインターネットで販売できる。飲食店が同意すれば札幌のギフトショップやサツドラ店舗での継続販売も可能という。

アイビック食品は新型コロナウイルス禍でOEM(相手先ブランドによる生産)の物販商品の開発に力を入れてきた。試作用キッチンを貸し出し、同社の担当者と店側が二人三脚で店の味を再現。調味料や総菜、レトルト食品まで幅広く試作して販促まで面倒を見る「丸ごと支援」が特徴だ。数日で開発でき、小ロットから対応してきた。

通販用の長期保管できる商品の開発だけでなく、パッケージデザインを引き受けたり、テークアウトや通販の情報をまとめたガイドブックを制作してホームページで公開したりして顧客の要望に細かく応じてきた。

サツドラHDの店舗で試験販売する

開発した商品を試験販売する場としてはグループで釣り具・アウトドア用品販売の「コルソ札幌」(札幌市)を検討してきたが、サツドラHDと組むことで顧客との接点を増やす効果を見込める。商品開発の受注ペースを増やしたい考えだ。

新事業が軌道に乗れば同社は「食の北海道遺産プロジェクト」として、跡継ぎのいない店や閉店してしまった名店のメニューをレトルト食品として再現するビジネスも温めている。カップ麺やカレールー、即席ラーメンなど店名を冠した加工食品は全国的なブームとなっており、事業継続に悩む店主にアピールする。

北海道は2月末に新型コロナで外出自粛が呼びかけられ、政府の緊急事態宣言が解かれたのも遅かった。売り上げを補うため物販に参入したい飲食店は多かったが、独力で味が良く長期保管に耐えられる商品を作るのはハードルが高かった。

(向野崚)

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