景気「持ち直し」維持 9月月例報告、消費足踏み

2020/9/24 17:30
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月例経済報告関係閣僚会議に臨む菅首相(24日、首相官邸)

月例経済報告関係閣僚会議に臨む菅首相(24日、首相官邸)

政府は24日にまとめた9月の月例経済報告で、国内景気について「持ち直しの動きがみられる」との総括判断を維持した。個人消費と設備投資の個別判断を下方修正する一方、輸出と生産の判断は引き上げた。中国や米国など海外経済の持ち直しは順調で、内需の停滞を外需の回復が補っていると判断した。

総括判断の表現は7月から3カ月連続。政府は緊急事態宣言が出ていた4~5月に景気が底を打ったとみている。7~8月は新型コロナウイルスの感染が再拡大し、旅行や外食などサービスを中心に個人消費の回復が足踏みした。

内需のもう一つの柱である設備投資も当面弱い動きが続くとみられる。財務省の法人企業景気予測調査(7~9月期)によると、2020年度の設備投資額は前年度比6.8%減の見込みだ。3カ月前の調査(4.4%減)から下振れした。

一方、外需の回復は当初の想定より早く進んでいる。経済協力開発機構(OECD)が16日に示した20年の世界成長率見通しはマイナス4.5%で、6月の前回予想から1.5ポイント上がった。中国や米国の経済活動の回復ペースが早まった。

日本経済もこの恩恵を受け、輸出が持ち直している。特に米国向けの自動車関連材の輸出が堅調で、国内の鉱工業生産は7月まで2カ月連続で増加した。8月以降も増産が続く見通しとなっている。

外需の強さが目立ち始めたが、政府は内需主導の景気回復を目指している。内閣府幹部は「外需がいつ横ばいになるかはわからない。内需の活性化が政策の基本路線だ」と話す。

国内需要の動向はコロナ感染の広がりに左右されやすい。個人消費は感染状況が落ち着いた9月以降、再び上向いている。調査会社マクロミルのデータによると、1週間あたりの個人消費金額は9月に入り過去3年と同程度の水準に戻っている。8月は大幅に下回っていた。

9月の4連休も人気の観光エリアでは、コロナの感染拡大以降で最高の人出となったところもあった。西村康稔経済財政・再生相は24日の記者会見で感染拡大の防止が必要としたうえで、「消費意欲は全国的にかなり強い」との見方を示した。

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