ゲームショウ、初のオンライン開催 420社以上が出展

2020/9/23 19:50
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世界有数のゲーム見本市「東京ゲームショウ(TGS)」が23日、開幕した。新型コロナウイルスの影響で、初めてのオンライン開催だ。24日から新型ゲーム機向けゲームなどの情報を発信する。アマゾンジャパン(東京・目黒)とは物販でも提携する。新型コロナに伴う巣ごもり需要でゲーム市場に追い風が吹くなか、消費者をさらに引き付けることはできるか。

アマゾンの特設ページでは公式番組やeスポーツ大会の中継を見せる

一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)が主催するTGSは今年で30回目。5月にはオンラインで開催と発表していた。例年ならば幕張メッセ(千葉市)に有力なゲーム企業が集まるが、今年は420社以上がウェブサイトや「ユーチューブ」など動画配信サイトで発信することになる。

注目を集めるのはソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)の「PS5」や米マイクロソフトの「Xbox シリーズX」など家庭用新型ゲーム機で遊べるソフトの情報だ。価格や本体スペックが近いだけに、TGSで各社が発表する「どんなゲームが遊べるのか」は次世代機の販売競争で重要な鍵を握る。

カプコンは「モンスターハンター」や「バイオハザード」など人気シリーズに関する番組を配信する。PS5向け「バイオハザード ヴィレッジ」は発表直後にツイッターでトレンド入りするなど大きな話題を呼んだ。

6月に設立60周年を迎えたセガは人気パズルゲーム「ぷよぷよテトリス2」の情報を発信する。さらに同社のゲームのキャラクターを装うコスプレのコンテストもオンラインで開催し、TGSを盛り上げていく構えだ。

アマゾンは通販サイトに特設ページを設ける。傘下のゲーム動画配信サービス「Twitch(ツイッチ)」を組み合わせて公式番組やeスポーツ大会の様子を中継するほか、物販の機能も備える。リアルに開催していたTGSでは物販コーナーの物理的な制限や3万円以下の商品しか売れないなどの規定があったが、通販サイトでは消費者が出展各社の情報を見ながらその場で新商品を購入できる。オンラインならではの取り組みだ。

中小ゲーム会社が制作する「インディーゲーム」のコンテストも開く。任天堂やSIEが協賛し、優秀な作品を選ぶ。以前は米バルブのゲーム配信サービス「スチーム」などでしか遊べなかったインディーゲームだが、最近では家庭用ゲーム機でも遊べるようになり、愛好家が増えている。

出展する各社の間ではオンライン開催の特性を生かし、固定的なゲームファン以外も集めることが課題となる。アマゾンは通販サイトに特設ページへのリンクを置いて誘導する。他社はSNS(交流サイト)のハッシュタグを活用して投稿を拡散し、ゲームファン以外にも幅広く最新情報を届けることを目指す。

ファミ通ゲーム白書の推計によれば2019年の国内ゲーム市場は18年を3%上回る1兆7千億円。特にスマートフォンで手軽に遊べるゲームが市場を引っ張っている。国内では家庭用ゲーム機が伸び悩んでいたが、新型機は市場拡大の起爆剤になり得る。各社はTGSを通じて、巣ごもり消費でゲーム機に触れる機会が増えたライトユーザーを自社のファンに取り込んでいく構えだ。

(荒沢涼輔)

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