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4連休、人出4割増の観光地も 感染拡大リスクに警戒

新型コロナウイルスの感染が拡大した2月以降、客足が落ち込んでいた全国の観光地に19~22日の4連休、にぎわいが戻った。京都市や金沢市の人気エリアの人出はコロナ以降最高で、東京都心も前年の9割まで回復した。観光業者に朗報となる一方、専門家は感染リスクの高まりを懸念する。

ドコモ・インサイトマーケティング(東京・港)の位置情報データによると、京都・清水寺周辺の連休中の午後3時台の平均滞在人口は、感染拡大前(1月18日~2月14日)の休日平均より38%多かった。感染拡大後で最高となり、清水寺には午前6時の開門前から家族連れや夫婦が並んだ。

京都市によく観光に訪れるという大阪市の自営業の男性(63)は「外国人客はいないが、ここまでの人出は久しぶり。コロナ前の盛り上がりを感じる」と驚いた様子。川辺にせり出す座敷で会席料理を楽しむ「納涼床」で昼食を取るつもりだったが満席だったという。

金沢市のJR金沢駅周辺も4%増で、初めて感染拡大前を上回った。市内の繁華街にある焼鳥店「鳥珍や 片町本店」は観光客が多数来店し、平年並みの売り上げに。感染が再拡大した8月は半分ほどに落ち込んだといい、経営者の男性(41)は「予想外の人出で欠品が出た」と驚いた。

日本旅行によると、金沢市を含む北陸エリアへの旅行の受注数は前年同時期の1.4倍。担当者は「旅行に対する心理的なハードルが小さくなっている」と話す。

空の便も需要回復が鮮明で、全日空の連休中の1日平均利用者数は7万2千人と今年5月のゴールデンウイーク(6千人)、8月のお盆休み(4万8千人)から大幅に増えた。

都外から都心に足を運んだ人も多かった。KDDIが同意を得て取得した位置情報データを分析したところ、19~20日に東京・銀座を訪れた人の3分の1は東京都外の住民で、3月以来の水準に回復した。

10月1日に政府の観光支援事業「Go To トラベル」の対象に東京発着が加われば、都内を訪れる人はさらに増える可能性がある。東京スカイツリー(東京・墨田)の連休中の来場者数は昨年9月の連休の9割の水準まで回復。21~22日は営業開始前から来場客が並び、開場を約20分早めたほどだった。

懸念されるのが感染拡大リスクだ。関西福祉大の勝田吉彰教授(渡航医学)は「1~2週間後の感染者の動向が気がかりだ」と話す。国内では3月下旬の3連休に花見目的などで街に出る人が増え、その後の感染拡大につながったとされる。

勝田教授は、敬老の日を含む連休中は高齢者を交えた会食が増えたとみて、「『夜の街』を基点に若者を中心としたクラスターが発生した状況と異なり、高齢者の感染が増える可能性がある」と指摘。感染や重症化を防ぐために引き続きマスクが有効だとしたうえで「今後も旅行先などでは『3密』を回避した上で楽しむなどの工夫が必要だ」と訴えている。

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