Microsoft、「Fallout」のゲーム会社を7800億円で買収

2020/9/22 1:14 (2020/9/22 5:23更新)
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マイクロソフトは人気ゲーム「フォールアウト」などを手掛けるベセスダの親会社を75億ドルで買収する

マイクロソフトは人気ゲーム「フォールアウト」などを手掛けるベセスダの親会社を75億ドルで買収する

【シリコンバレー=佐藤浩実】米マイクロソフトは21日、人気ゲーム「Fallout(フォールアウト)」や「DOOM」を手掛ける米ベセスダ・ソフトワークスの親会社を75億ドル(約7800億円)で買収すると発表した。有力作品を持つ開発会社を傘下に収め、遊び放題サービスなどを強化する。マイクロソフトにとり、過去最大のゲーム関連買収となる。

ベセスダの親会社で非上場の米ゼニマックス・メディア(メリーランド州)を買収する。同社の従業員は約2300人で、買収後も創業者のロバート・アルトマン最高経営責任者(CEO)らが経営を続ける。75億ドルは現金で払い、2021年前半の買収手続き完了をめざす。

マイクロソフトが価値を見いだしたのは、ベセスダが抱える人気ゲームの数々だ。例えば「フォールアウト」は核戦争後の終末世界を舞台にしたロールプレイングゲームで、1997年の発売以降シリーズ展開を重ねる。「DOOM」は一人称視点のシューティングゲームの代表格だ。

マイクロソフトはゲーム機「Xbox」の販売とともに、Xboxやパソコンなどで100以上のゲームを遊べる月額制の会員サービス「ゲームパス」に力を入れている。今後、ベセスダの作品は発売間もなくゲームパスに加わる見込みで、現在1500万人いる会員の拡大につなげる。

人気ゲームの開発会社を買収することで、定額制の遊び放題サービス「Xboxゲームパス」などを強化する

人気ゲームの開発会社を買収することで、定額制の遊び放題サービス「Xboxゲームパス」などを強化する

サティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は声明で「質の高い差異化したコンテンツがゲームパスの成長と価値を支える」と述べた。

同社がソフトの強化に動くのは、世界で年20兆円規模に迫るゲーム産業に変化の兆しが出ているためだ。複数のゲームをまとめた遊び放題サービスが広がるほか、クラウドコンピューティングの技術を使うことでゲーム機がなくても高精細なゲームを遊べるようにする試みが盛んだ。米グーグルなどIT(情報技術)大手の新規参入も目立ち、人気作品をどれだけ提供できるかが競争力を左右する。

マイクロソフトは近年、ゲーム開発会社の買収を重ねている。ゲーム関連ではこれまで、14年に「マインクラフト」を手掛けるスウェーデンのモヤンを25億ドルで買収したのが最大だった。今回のベセスダ親会社の買収額はモヤンの3倍に上る。ゲーム事業以外も含めると、18年に買収した開発者支援サービスの米ギットハブ(75億ドル)と並ぶ規模になる。

マイクロソフトは11月に「Xbox」の新型機の発売を予定しており、ソニーの「プレイステーション(PS)5」との真っ向勝負となる。ハードの刷新に伴う7年ぶりの大型商戦の影で、次の世代を見据えた戦いも始まっている。

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