原発事故の記憶後世に 福島・双葉町で伝承館開館

東日本大震災10年へ
2020/9/20 16:22
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原発事故直後の状況を映像を交えて伝える(20日、福島県双葉町)

原発事故直後の状況を映像を交えて伝える(20日、福島県双葉町)

東京電力福島第1原子力発電所事故などの記憶や教訓を後世に伝える「東日本大震災・原子力災害伝承館」が20日、同原発が立地する福島県双葉町で開館した。収蔵する資料約24万点のうち約170点を展示し、福島を襲った複合災害の経験を発信する。

館内は主に6つのエリアに分かれ、地域の平穏な日常から原発事故直後の状況、長期化する避難や復興に向けた取り組みを時系列で紹介する。当時の状況を映像やアニメーションで伝える大型スクリーンを備えるほか、地元の語り部から被災体験を聞くこともできる。

同館は県が約53億円かけて整備した。3階建てで延べ床面積は約5300平方メートル。当初は今夏に開館予定だったが、新型コロナウイルスの影響で遅れていた。

館長を務める高村昇・長崎大学原爆後障害医療研究所教授は「今も3万人以上が故郷に帰れず、地域によって復興の進み具合も違う。来館者の声も聞きながら展示内容を見直していく」と話す。

周辺では20日、国と県が整備している復興祈念公園(約48ヘクタール)のうち一部(約2ヘクタール)の供用も始まった。10月1日にはフードコートなどが入る双葉町産業交流センターも開所。震災から9年半以上たった今も居住人口がゼロの同町で、新たな人の流れが生まれる。

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