イタリア取引所の売却、ユーロネクストと交渉 英LSE

金融最前線
2020/9/19 1:59 (2020/9/19 5:02更新)
保存
共有
印刷
その他

イタリア陣営と組んで買収実現をめざす(仏パリのユーロネクスト本社)=ロイター

イタリア陣営と組んで買収実現をめざす(仏パリのユーロネクスト本社)=ロイター

【ロンドン=篠崎健太】英ロンドン証券取引所(LSE)グループは18日、検討している傘下のイタリア取引所の売却に関し、ユーロネクストと独占交渉に入ったと明らかにした。取引がまとまれば、LSEは金融情報会社リフィニティブ・ホールディングスの買収に必要な競争当局の承認に向けて前進する。

イタリア取引所の売却協議は11日、ユーロネクストなどが買収の意向を表明して公になった。ドイツ取引所グループや、スイス証券取引所を運営するSIXグループも名乗りを挙げていた。

LSEは情報ビジネスを成長の柱に据え、約270億ドル(約2兆9千億円)でリフィニティブを買収する手続きを進めている。既に株主の承認を得ているが、欧州国債取引の占有率が高まることなどに欧州連合(EU)の競争当局が難色を示していた。イタリア取引所とリフィニティブはともに、有力な債券の電子市場を持っているためだ。

ユーロネクストは買収提案にあたり、イタリアの政府系金融機関である預託貸付公庫(CDP)や、同国金融大手のインテーザ・サンパオロと共同実施する枠組みを示した。買収が実現すれば、両社はユーロネクストの増資に応じて株主になる計画だ。

イタリア陣営を引き込むことでイタリア当局や政界の懸念を抑える狙いとみられ、LSEとの交渉権獲得に有利に働いた可能性がある。ロイター通信は関係者の話として、提示された買収金額は最大で40億ユーロ(約5千億円)程度と報じた。

ユーロネクストはパリやアムステルダム、オスロなど欧州で複数の株式市場を運営している。イタリア取引所を獲得できれば主要7カ国(G7)の一角の市場が新たに手に入る。事業領域を欧州国債の取引や清算にも広げられる利点もある。18日発表の声明では「欧州大陸の資本市場を担う主力プレーヤーが生まれる」と意義を強調した。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]