「政策にスピード感」「サービス低下」大阪都構想で論戦

大阪都構想
2020/9/18 22:07
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大阪市を廃止して特別区を設置する「大阪都構想」を巡り、賛成派の松井一郎市長(大阪維新の会代表)や反対派の市議らが18日、NHKの番組に出演し、論戦を繰り広げた。松井氏が「府市が対立しない仕組みが必要だ」と強調したのに対し、反対派は「市の廃止で住民サービスの質が下がる」などと訴えた。

都構想は府と市の「二重行政」の解消を狙いとする。子育てや福祉など住民に身近な業務は特別区が担い、インフラ整備などの広域事業は府に集約する。これに伴って市の一般財源の一部が府に移る。

松井氏は「大阪府と大阪市は重なり合っているエリアでバラバラの成長戦略を作り、二重行政が起きていた」と指摘。「府が大きな仕事を一元的に担い、スピード感をもって物事を前に進めるのが都構想のメリットだ」と強調した。

反対する共産党市議団の山中智子団長は「消防や下水道など住民にとって身近な仕事が府に移り、住民の声が届きにくくなる」と反論した。立憲民主党の辻元清美衆院議員(大阪府連代表)も事前に受けたインタビューで「特別区の権限は、政令指定都市という相当な権限がある市に全く及ばなくなる」とデメリットを訴えた。

特別区の財政シミュレーションは、市が全株式を保有する大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)からの配当金を巡って意見が交わされた。現行では新型コロナウイルスの感染拡大前の中期経営計画が前提となっている。

反対する自民党の北野妙子市議団幹事長は「一企業の業績頼み。財政が成り立つかどうか分からない」と批判。賛成派の公明党府議団の肥後洋一朗幹事長は「(新型コロナで)メトロだけが影響を受けているわけではなく、切り離して考えるべきだ。シミュレーションは成り立つ」と応じた。

都構想の住民投票は10月12日に告示され、11月1日に投開票の予定だ。賛成多数なら2025年1月から新制度に移行し、政令市が初めて廃止される。

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