「あてなる」あまづら、幻の味 植物から再現
清少納言も好んだ甘い液 正体探り当てる 神松幸弘
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「削り氷(ひ)にあまづら入れて新しき鋺(かなまり)に入れたる」。清少納言は「あてなるもの(上品なもの)」として「枕草子」にこう書き残した。あまづらは古代、貴族に愛された甘味だったが、中世には砂糖に取って代わられた。私は普段、サンショウウオの生態研究を専門としている。門外漢ながら文理横断の研究チームを組み、あまづらの原料を調べて再現を試みた。
きっかけは地元の京都府向日市で参加している歴史サークル...