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中国、広がる業務用清掃ロボ 拭き掃除から消毒まで

業務清掃ロボットブランド「高仙機器人(Gaussian Robotics)」を運営する「高仙自動化科技発展(Gaoxian Automation Technology Delelopment)」がシリーズB+で1億5000万元(約23億円)を調達した。

ホテルで採用されたじゅうたん掃除ロボット(高仙自動化科技発展提供)

2013年に設立された高仙自動化科技発展は主に業務用清掃ロボットを開発し、業界内でも最も早期にSLAM(自己位置推定および環境地図作成)によるソリューションを提供した企業だ。同ブランドの清掃ロボットは、拭き掃除、掃き掃除、磨き掃除、床洗浄、消毒などを行う。

現在は、屋内外兼用で油汚れに強い拭き掃除ロボット(Ebot Scrubber 75シリーズ)、屋内専用で医療レベルの消毒作業が可能な拭き掃除ロボット(Ebot Scrubber 50シリーズ)、屋内専用で石材のメンテナンスを行う磨き掃除ロボット(Ebot Polistar 60シリーズ)、多層建物専用の掃き掃除ロボット(Ecobot Sweep Vacuum Mini)、屋外専用の掃き掃除ロボット(Ecobot Sweeper 111)、屋外専用の無人清掃車(Ecodrive Sweeper G2)と6種類の製品シリーズを展開する。

シンガポールでも使われている(高仙自動化科技発展提供)

創業者兼CEOの程昊天氏は英ケンブリッジ大で電子工学を学んだ人物。CTOの秦宝星氏はシンガポールの自動運転関連企業「nuTonomy」の創業メンバーだ。

単純な反復作業となる清掃は、自動化および無人化に適した業種だと程CEOは考えた。中国では急速に高齢化が進んでおり、国内に1000万人以上いると言われる清掃作業員のうち55歳以上が占める割合は70%を超え、人材不足に人件費の高騰も重なっている。技術面では清掃ロボットに必要なコアアルゴリズムが日々進化していくと同時に、コア部品に係るコストが下がっており、自動化や無人化を実行に移し、大規模に事業化する素地が整った。

高仙の清掃ロボットによる作業はすでに清掃員を上回る質を確保でき、作業効率は清掃員の4倍に達しているという。過去数年間に売上高の伸び率で最高400%を記録し、中国国内の商用不動産デベロッパー上位50位にランクインする企業の半数以上にサービスを提供してきた。自社工場を有するため、半年に1回のペースで製品のアップグレードも行っている。また、販売台数の40%以上は海外向けで、30の国・地域へ製品を送り出したほか、これまでに出荷された同社製品による総運行距離は1億キロ以上に達している。

同社は2018年5月にシリーズA、2019年3月にシリーズBで資金調達を行っており、今回も含め連続3回にわたってブルーラン・ベンチャーズが出資者に名を連ねている。ブルーラン・ベンチャーズの曹巍総経理によると、高仙は400人以上の従業員を抱え、製品開発から製造、流通、アフターサービスまでの全てを自社で賄っており、一定の事業規模をすでに確立している点が他社とは異なると評価している。

また、今回のシリーズB+で出資に参加した博華資本が中国の地方自治体と掛け合った結果、高仙は江蘇省に自社工場を建設。大幅に製造台数を増やし、製造コストの削減に至ったという経緯がある。博華資本の投資責任者は「製造コストを引き続き圧縮できるかどうかを重視した。顧客が製品の購入を決定する際に考慮する資金回収について、より早期にこれを実現できれば、市場のさらなる拡大が急速に可能になる。高仙は我々の予想通り、競合他社よりも速くこれを達成した」と述べている。

同じく今回のシリーズB+で出資に参加した中信建投資本管理の投資責任者は、「製品を実用化させる高仙の実力を買った。優れたマネジメントチーム、技術面の強み、明確な製品コンセプト、すでに国内外で確立した販路、量産を可能にするサプライチェーンなどを評価しており、今後はさらなる成長を果たすだろう」と話している。

「36Kr ジャパン」のサイトはこちら(https://36kr.jp/)

中国語原文はこちら(https://36kr.com/p/860050275981704)

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