栽培技術の伝達、「おやじの背中」からデータへ
編集委員 吉田忠則
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作物の育て方はおやじの背中を見て覚えろ――。農業界で昔からある言い方だ。だが生活を共にしながら、見よう見まねで技術を学ぶやり方には限界がある。そこで課題の解決に一役買うのがスマート農業の技術だ。
「収量が少しずつ増えてきたかな」。神奈川県寒川町でトマトをハウス栽培するベテラン農家の菊地弘幸さんは、スマート農業を導入した成果についてそう語る。活用しているのは、IT(情報技術)企業のセラクが開発した農場の環...
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農政から先進農家、スマート農業、植物工場、さらにカリスマシェフや外食チェーンなど「食と農」に関するテーマを幅広く取材してきた。著書に「見えざる隣人」「農は甦る」「コメをやめる勇気」「農業崩壊」。中国の駐在経験も。