三洋化成、脱水性3割増しの紙おむつ素材開発

2020/9/17 19:30
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三洋化成工業は脱水性能が同社従来品より約3割高い紙おむつ材料の高吸水性樹脂(SAP)を開発した。2021年秋までに供給を始める。使用済み紙おむつは現在、大半がそのまま焼却されているが、尿などの水分を多く含むため、燃やすのに大量のエネルギーを要する。新材料を使った紙おむつを専用装置などで効率的に脱水して、ごみ処理能力の向上や環境負荷の軽減につなげる。

三洋化成工業は高脱水性のSAPを開発した

三洋化成工業は高脱水性のSAPを開発した

新材料は塩化カルシウムを添加することで5分で75%以上脱水する機能を持つ。従来材料に比べ脱水時間を短縮でき、他のおむつ部材とも分離しやすくなる。まず名古屋工場(愛知県東海市)で製造し、他拠点にも展開していく方針だ。

一般廃棄物に占める紙おむつの割合は15年度で約5%を占め、30年度には7~8%になると推計されている。高齢化を背景に特に大人用の紙おむつが増加傾向で、処理方法が課題となっている。

新材料は焼却処理能力の向上につながるほか、紙おむつに付着した汚物の下水道処理や紙おむつのパルプ材のリサイクルが今後進むことも見据え、需要拡大が見込める。

SAPは汎用化が進んでおり、同社は付加価値の高い製品開発を進めている。21年4月にはSAP事業で世界首位の日本触媒との経営統合を予定しており、世界シェアは約3割まで高まる見通しだ。

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