底辺に生きる人々の聖性 映画「ヴィタリナ」

アートレビュー
2020/9/18 15:30
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日本経済新聞 電子版
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現代映画の極限を印すペドロ・コスタ監督の新作。漆黒に沈む画面から湧きあがる輝きは、さながら現代のカラヴァッジョだ。社会の最底辺に生きる人々の姿に聖性を見すえている。

舞台はいつもと同じリスボンの片隅、アフリカからの移民が暮らす貧困の地区だ。その濃い暗闇の町の空港に、ひとりの黒人女性、ヴィタリナが降りたつ。夫の危篤を知ってアフリカからやって来たが、夫の葬儀は3日前に終わっていた。

夫は故郷カーボ…

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