LG化学、電池部門を分社 EV普及で上場視野

アジアBiz
2020/9/17 17:00
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【ソウル=細川幸太郎】韓国のLG化学は17日、電池部門を分社すると発表した。電気自動車(EV)普及に伴い車載電池の受注が急増しており、意思決定を速めるほか資金調達をしやすくするために分社を決めた。将来の新規株式公開(IPO)も視野に入れるという。

急成長する電池部門を分社し意思決定と資金調達を早める

10月末に開く臨時株主総会での承認を得て、12月1日付で新会社「LGエネルギーソリューション」(仮称)を設立する。世界大手の車載電池のほか、電気を一時的に蓄えるエネルギー貯蔵装置(ESS)、スマートフォンや家電向けの電池などを移管する。同部門の2019年12月期の売上高は8兆4000億ウォン(約7500億円)と全社の約3割を占めた。

同社によると、電池事業の売上高は20年に13兆ウォン、24年には30兆ウォンまで急拡大する計画だという。米ゼネラル・モーターズ(GM)や米テスラ、韓国現代自動車などから「150兆ウォン以上の受注残を確保している」(LG化学)といい、主要顧客のEV工場近くに車載電池工場の建設を進めている。

石油化学と電池が2本柱のLG化学は、石化で得た収益を車載電池の先行投資に振り向けて成長してきた。電池事業が黒字化した今、急速なEV普及で資金需要が膨らむことを見越して分社を決めた。同社は「IPOを継続的に検討していく」としている。

EV普及の期待を受けて、LG化学の株価はコロナ禍の中でも昨年末比で2倍以上に上昇している。それでも株式市場では「石化と電池という2事業を持つことで投資家からは評価しにくい銘柄とみられていた」(証券会社)という。電池部門の分社には、事業が多岐にわたるため企業価値の評価が難しくなる「コングロマリット・ディスカウント」を解消する狙いもありそうだ。

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